前回のブログ「81歳の父親が新車を買った」に関して、
Facebookにおいて、以下のようなご指摘を受けました。
 
「これって本当に良い話しなのでしょうか?
私なら車の購入は控えて頂きタクシーの割引券を購入することの方が安全な気がしますが」
 
4時間もかけて書いた、「僕と父親のストーリー」が、まるで笑点の松崎まことの交通安全標語の如く(苦笑)
わずか2行で語られてしまったので、あたらめて説明したいと思います。
 
これはいい話なのか…というご指摘ですが、
このストーリーは僕にとっては「運転を諦めかけていた父親が、やる気を出して元気になった」
という良い話であり、一方で高齢者の運転の危険性を感じている方からすれば、
 
「80過ぎた老人が新車を買うなんてとんでもない」
 
という「悪い話」です。
 
全ての物事には「良い側面」と「悪い側面」があり、それは絶対的なものではなく、背中合わせで、
 
「どちらの面にフォーカスするか」という観察者の立場で決定されるでしょう。
 
この話はあくまで僕と父親のストーリーであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
これを読んで「元気が出た!」という方もいれば、「危ないな」と感じた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、メッセージというのはそういうもので、何かを伝える以上、「誰にとっても無難な話」というのはあり得ません。
僕にとっては、「年老いた父親が、やる気を出してくれた、その瞬間」を切り取っただけの文章です。
瞬間を切り取るのは、まさに音楽と同じで、それ以上でもそれ以下でもないのです。
 
ひとつだけ言わせていただければ、このブログを書くのに、僕は4時間かかった。
それを「良い話じゃないよね」のわずか数行で切り捨てられてしまったことに対しては、
僕は悲しく、とても悔しかったです。
 
子供でも年寄りでも、自らリスクに踏む込む時は、それなりの覚悟を持って、注意を払って望んでるはずだ。
それを、
 
「危ないから」「人に迷惑をかけるから」
 
と、
 
「まだ起こっていない未来」
 
を先取りして可能性を摘み取ってしまうことは良くないと思うのだ。
 
僕は父を信じている。まだまだ達者だし、それなりの覚悟と最新の注意を払って
運転に望むはずだ。
 
なお、僕はたまたま、時々見ている武田邦彦氏のYouTubeで、
「高齢者の事故が増えているというのは、情報操作であり、実際には増えていない」との動画最近を見ており、
僕も案外そんなものなのかな、と思っております。統計を見ても、事故率が一番高いのは高齢者ではなく、
若者なのです。参考までに、ぜひご覧になってください。
 
武田邦彦【高齢者より若者】自動車事故の報道の真実