遂に行きました。
温泉大国山形県でも「秘湯中の秘湯」と言われる大蔵村の肘折温泉。
僕の実家のある天童市から、2時間弱のドライブです。
途中、村山市の永井清隆君の家に寄って
「こごがら肘折まで、なずいして行ったらいいあべ?」
(ここから肘折まで、どんな風にして行ったら良いのだろう?)
と北村山のアクセントで聞いたら、、
「おおえすだの、わらぐずていうどごがらんぐないいんねべが?途中よ、わらぐずていう部落あんなだげんとん、今誰も住んでねのよは。んだげっとん、「わら口そば」っていう、そば屋だけまだしったなよ。すろいそばだ。喰てったらいいんねが?」
(大石田の、わら口っていうところから行くのが良いんじゃないか?途中に、「わら口」っていう集落があるんだけど、今はもう誰も住んでいないんだよ。でも、「わら口そば」っていうそば屋だけがまだやってるんだよ。白い蕎麦だよ。食べていけば良いんじゃない?」
というので、そのようにしてみることにしました。ちなみに「部落」というのは、山形では差別的な意味ではなく、普通に「集落、地区」という意味で使います。「おらほの部落でよ〜」というと、「うちの方の地区でね〜」という意味になります。
到着!見て、この風情。これは良いね。この風情だけでテンション上がるね。
平日の2時ごろだったので、誰もいませんでした。写真が撮れてラッキー♪
周りはこんな景色。
山形にはまだまだこんな景色が残っています。
ここの「わら口」集落は、みんな下の町に移住して、今は集落そのものがなくなってしまったんだそうです。
で、このそば屋だけがポツンと残って営業している。
もうとっくに昼を過ぎていたので、電話で問い合わせてから行ったんだけど、対応してくれたおばさんは
完璧な標準語だったので、「都会から来た方かな?」と思ったんだけど。
注文を取りに来てくれたおばさんはその方のようで、
地の人ではないようだ。
蕎麦の前に、お漬物と天ぷらがきました。
3種のナスの漬物と、謎の天ぷら(笑)。茶色っぽいナス漬けが北村山〜最上郡特有の、
「ぺそら漬け」
です。小ぶりな地元のナスに、唐辛子を入れて発酵させたもので、ピリ辛で酸味が効いて、
この上なく美味しい!
のです。
僕の山形弁ソング、「かえずのながさはえずばへっで」の中で、
「ぺそらも臭くて好ぎんねず」
(ぺそらも臭くて好きじゃないんだ)
と歌ってるのは、この事です。
実際にはすごく美味しいんだけどさ(笑)。あの歌は
「煮魚とか、漬物とか年寄り臭い郷土食ばかりを食べさせられている山形の昔の子供の気持ち」
を面白おかしく歌詞にしてるのでね(笑)。でも、癖があるけど、
実際は子供も大好きなはずです。
山形の、このような昔ながらの蕎麦屋では、たいていこんな風に季節の漬物やちょっとしたお惣菜などがたくさん付きます。
結構量が多いので、都会から来た人は、
「えっ!?頼んでないよ」
って言っちゃう人もいるみたいね。
山形では、とにかく何かと漬物が出てくるのよね(笑)。東北の人は塩っかい漬物ばかり食べている印象があるけど、
実際にはそんなに塩辛くなく、あっさりしてるんだよ。たくさん食べてね。
蕎麦が来ました。清隆君が言っていた通り、白い!この辺りでは珍しい更科系です。
蕎麦の実を磨いて、芯の白いところだけを使っているんだよね。
酒でいうと大吟醸だね。贅沢。
腰がとても強くて、白いけど蕎麦の香りもしっかりとあって、絶品でございました。
つゆも、100パーセント天然出汁と思います。山形の蕎麦屋は、蕎麦は10割でも、出来合いの麺つゆを使っているところが増えている。醤油に、化学調味料入りのものを使っているところが多いのだ。食べ終わった後も口にずっと残るから、すぐにわかる。これは、とても残念な事。
しかし、ここは違う。全てが素晴らしい。文句なしの五つ星だな。車じゃないとちょっと行くのは難しいけど、ぜひ行ってみて欲しい蕎麦屋さんです。
「わら口そば屋」
〒999-4131 山形県北村山郡大石田町大浦943
電話: 0237-35-4148
そんな地元で、12月にコンサートをします。800人強の大ホール。
比較的新しい、とてもきれいなホールです。目の前には行列の出来る人気のそば屋「一寸亭」があります(笑)。
ぜひ、山形旅行を兼ねていらしてください。
2018/12/02(日)
山形県河北町総合交流センターサハトべに花大ホール
ペア券 前売 ¥5,000
一般券 前売 ¥2,700 当日 ¥3,000
※全席自由席、ペア券は前売りのみとなります
ご予約・お問い合わせ
【いい音楽を聴く会】
河北支部 090-8921-6137(河内)
東根支部 080-5564-7205(羽柴)
チケットは、オーシャンビューWEB SHOPでも発売中です。下記のリンク先よりお申し込みください。