保健所からある日届いた一通の封書。

曰く「お前の世代てば風疹のワクチン打っとらん奴多いでクーポンやるからいっぺん抗体検査しとけ。今流行っとるで~」とのこと。

 

タダなら行っとこう、と近所の診療所に行く。徒歩1分。つい最近、ナナとコロナワクチン打ちに行ったばかりだ。

受付終えて待合室のベンチに座ってると、壁際に設置されている血圧計に気付いた。そういえば最後に血圧測ったのいつだったかなぁ……。そもそも、仕事が忙しかったからもう10年くらい健康診断も受けてねえ。

タダなら測っとこう、と血圧計の前に行く。計器の中に腕を突っ込みスタートボタンを押す。圧縮空気で二の腕が締め付けられていく。この感じ、なんか苦手だ。腕の先に血が行かなくなり指先が少し痺れてくると、自分の「血」や「心臓」をやたら意識してしまい気持ち悪くなる。子供の頃はこんなことなかったんだけどなー。

結果がプリントアウトされた。最高血圧が140オーバー。あれ?ちょっと高くね?

 

診察室に呼ばれ、抗体検査の説明を受ける。採血のために移った処置室で、血を抜かれながら看護師のおねーさんにプリントを見せる。「これって、高いよね?」

おねーさん曰く「まあ、少し高めですね……ついでにそっちの方の検査も受けていきます?」

「せっかく病院に来てますしね。お願いします」

「お仕事は大丈夫ですか?」

「ええ、今なら時間は佃煮にして売るほどあります」(53歳にして絶賛就活中)

 

抗体検査の結果は後日になるが、追加の高血圧診療のために再度待合室で待機。よく考えたらもうオバフィフだよ俺……血圧くらい高くもなるわな。両親はもちろん、妹なんか三十代から薬飲んでなかったっけ…運動してないし食生活も特に気を遣ってるワケでもないのに、俺だけがいつまでも血圧低いわきゃねーよなぁ。

名前を呼ばれ、再び診察室へ。軽い問診の後「血管の硬さを調べましょう」ということになり、別室へ。両腕と両足首にセンサーを付けられ改めて血圧測定。

 

結果:血管年齢67歳

 

先生と一緒に爆笑。(笑っとる場合か)

高血圧確定っすかね」

先生「まあ片足は突っ込んでるねぇ。後で手帳渡すから今日から2週間、朝夕の血圧測って記録して。それ持って2週間後もっかい来て。その時に判断しよう。抗体検査の結果もその時一緒に」

 

 

…というワケで生まれて初めて血圧計買う羽目になりましたよ。測りましたよ毎日。もう立派なおじーちゃんですよ。

夜より朝の方が高い傾向がある。上が低くても下が高い時がある。120を超えた日には一応印をつけておいたのだが、後半につれてなぜかどんどん改善していき、最後の方はずっと範囲内に収まっていた。あれれ?

 

で、2週間後診療所に行く。

受付で「血圧測ってお待ちください」と言われ、測定。

歴代最高値152をマーク。あれれれれ?

プリントと手帳を提出。

先生「まあ…平均してみると高血圧と呼べるレベルではないねぇ」

 「マジすか。良かった」

「血管硬いのは事実なのでこれからも油断せずに塩分摂り過ぎに注意してね」

「さっきの最高瞬間血圧は何だったんでしょう」

「一般的に病院で測るのと家庭で測るのでは前者の方が高くなるよ。緊張してね」

ビビりすぎだろ俺

「まだ高血圧じゃないけど、一時的に上がり易い体質かもね。お大事に」

 

抗体検査の方も合格。ボーダーが20のところを60越えでしっかり抗体アリ。多分忘れてただけでガキの頃注射打ってる。

 

 

 

とりあえず異常ナシとする。一安心。

これでGWは心置きなく遊べる。(いや就活せえ)