（続き）
（クイズ：さてこの美少年は誰でしょう？）
･･･「２」の方が本題なのに、まさか前作の説明であそこまで長くなるとは。
まあ前準備として重要だったのでね。
「ムカデ人間１」を最後まで観て完全に毒気抜かれた状態でエンドロール。いつもだったらさっさと席を立つところだが、我慢して最後まで待とう。
クレジットが終わって、画面に現れる字幕。
『ムカデ人間は・・・・・・・』
―――ん？
『三部作です』
;';`;;';`;:(;ﾟ; Ж ;ﾟ;;)ﾌﾞﾌｫ！
本気で飲んでたコーヒー吹いた。
涙目でムセながら「マジ・・・？このしょーもない映画に続編？？しかも３作も？？その根拠の無い自信はどっから来るの？？？」とかなり動揺した記憶がある。
――で、「２」である。（やっとかよ）
「1」のB級っぷりにすっかり油断したあなたは、その続編だからこれもまた大した事なかろうも～ん★と、話のネタに軽い気持ちで「２」を観るだろう。
そしてきっと、吐く。
それくらいに「2」は酷い。
悪意と嫌悪と汚物の詰め合わせ。観た人を確実に後悔させる目的で作られた、手の込んだトラップ。
「観客を油断させる」ためだけに「1」は存在したのだ。まったくなんて事しやがるんだトム。
主人公はマーティンという中年デブ。頭髪も薄く、飛び出したギョロ目とビヤ樽のような腹。知的障害？があるのか無口・無表情で陰気臭い。
よくぞ見つけてきたなと思える最凶のキャスティングである。ちなみに彼を演じるローレンス・Ｒ・ハーヴィー氏は親日家としても知られるイギリスの俳優さん。人気子供番組にも出演してた気の良いオッサンで、なんと冒頭の写真の彼の現在の姿である。マジかよ。
マーティンは老いた母親と二人暮らし。映画「ムカデ人間」が好き過ぎて本物のムカデを飼い始めたり、紙やすりでオ●ニー（自傷行為？）とかしちゃう筋金入りのヘンタイ。昔、父親に性的虐待を受けていたことが原因で母親にも日頃から罵声を浴びせられ続けており、がっつり精神を病んでいる。仕事は暗い地下駐車場の管理人。何この隅々まで隙の無い鬱設定。
「ムカデ人間」を何度も繰り返し視聴してるうちに、やっぱり彼もムカデ人間を作ってみたいというトンチキな妄想にかられます。
で、例の如く実践しちゃうわけです。
母親と医者を衝動的に殺害してしまってから完全にキレた彼は、駐車場にやってきた人間を次々とバールや拳銃で襲撃、貸し倉庫に拉致監禁。そして繋いじゃう。
今回の犠牲者は１２人です。１１人がウンコ食う仕様です。やめれホントに。
その中の一人は、”前作”出演の金髪美女を演じた女優さん。別の映画のオーディションがあると騙されて今度は”リアルで”繋げられるという設定です。この人２作続けて悲惨過ぎる。なぜ請けたこの仕事。
前作のハイター博士は立派な狂人ですが、それでも一応医者としての技術も設備も持ってましたし、ムカデ人間作製にはちゃんと麻酔も使った正しい縫合手術を執り行っていたんですよ。
でもまーちん君アタマおかしいただの素人ですから。
手術は見よう見まねです。いや、オマエほんとに映画ちゃんと観てたのかと思えるほど清々しいまでの我流です。つか、接合部の使用器具はデカいホッチキスです。人体に容赦なくバチンバチンと打ち込みます。場所は不衛生な倉庫の床、当然止血も麻酔もナシ。雑にも程がある。阿鼻叫喚の地獄絵図とはまさにこの事。
・・・中でも最悪なのがね、
この映画、実は全編モノクロームでして。
まあそのおかげで母親の頭部をバールでメッタ打ちにしたり、切れ味の悪い刃物で人体をザクザク曳き切ったりする数多の凄惨な流血シーンもギリギリ視聴に耐えられていたというのに。
馬鹿ヤロウなんで飛び散る下痢ウンコにだけ御丁寧に着色してやがんだよっっ！！
もうホントやめて。殺す気か。
まーちんも狂っとるが監督オマエも立派なビョーキだ。ノーベル悪趣味賞くれてやるわ。
当然のようにバタバタ死んでいくパーツの人たち。
まーちん半狂乱。もう完全にヤケになってあらためてジェノサイド開始。オマエも結局何がしたかったんだ。
ラストの展開も息をつかせぬ怒涛のゲロ要素満載。詳しく書くと僕自身が闇に堕ちそうなので止めときますが、有刺鉄線でナニして妊婦がアレして胎児もろともアクセル踏み抜いてケツの穴にムカデぶっ込まれてわああああああ（書いとるやないか）
・・・とにかく視聴後はガタガタに疲労困憊。心身ともに大ダメージ受ける事間違い無し。
三日はメシが喉を通りません。なんであんなもの観ちゃったんだろうと禿しく後悔します。そう、俺のように。
でも観れ。
そして仲間になれ。
（※）ちなみに｢３｣は刑務所を舞台にして囚人５００人を繋げるのだそうです。その設定聞いただけでもうお腹いっぱい。だから僕は観てません。あなたも観なくていい。