他人のライフスタイルを操作するのは非常に難しいことです。
たとえばお客様に、
「きちんと髪は乾かしてから寝てくださいね」
なんて事は普通の美容師ならよく使うセリフですが、
すべてのお客様が、私たち美容師とおなじ価値観で生活しているわけでもなく、
その人が朝起きて夜寝るまでの
『脳内をヘアスタイルが占める割合』
なんてものは、そう変化ありませんよね。
だから面倒くさい時は乾かしません。
ダメージうんぬんどころか、
新生部が何cmでていようと気にならない人は気になりません。
同じ道を進む『美容師同士』でもそうです。
人それぞれのライフワークがあるので、
それを他人に押し付けようとしても、その影響力には限界があります。
「◯◯するためには、△△する必要があるだろ!」
といくら熱く説得しても、
結局、実行するしないの価値観はその人次第。
目的は同じでも、『目標』や『プロセス』はバラバラですからね。
つまり何を言いたいかと言うと、
相手の行動をうながすには、その人の価値観で〝メリット〟と感じるものをまず提示しなければいけません。
アシスタントや初級スタイリストの成長をうながす為に、
もっとレッスンをさせたい、とします。
でもどのように成長させたいかは、上の人間の理想や都合であって、
必ずしも本人の理想と一致するとは限りません。
仕事のモチベーションも人それぞれなので、まず
相手のモチベーションの源は何か?よく話をしないといけません。
時間?
お金?
やりがい?
楽しさ?
何に楽しさを感じる?
夢、目標は?
色々ありますが、やはり人それぞれであって、それを押し付けるものでもありません。
既存の美容界でよくある〝洗脳〟に近いかたちで部下の価値観を引き寄せることは可能ですが、
それは1人のカリスマ的人物が必要となるので、あまり長続きするものではありませんし、
今の時代の教育にいまいちマッチしません。
『他人のライフスタイルを変えること』
すなわち、
『自分の価値観を相手の生活に影響させること』
それをするには
『自らがまず相手と同じ目線になり、行動による〝メリット〟をイメージさせること』
これに尽きます。
渡 洋輔
@watari_yousuke