【 2011年03月21日09:35 更新】
お世話になっております。ご報告が翌朝になってしまい申し訳御座いません。
早速ですが以下、3月20日分のご報告です。
いわきは現在、刻一刻とめまぐるしく変化しております。
今日は久々のガソリンの供給に、目の前の道路が超渋滞していて早朝から夕方まで全く動きませんでした。我が家もガソリンを入れたいのですが、とてもそれだけのために一番近いスタンドに6時間も並ぶ暇はなく、結局給油は他の方々が落ち着いた頃することにしました。
私も日を追って忙しさが増しておりますため、申し訳御座いませんがとても全てを日記に記載しきれないかと思います。
ですが、そうやって慌ただしくなってきたということは同時に、ストップしていた物や人の流れが機能し始めた証でもあると思います。有り難いことです。これもひとえに、被災地のためにご尽力下さっている皆様のお力添えがあってこそです。本当に有り難う御座います。助けていただいている一市民として、せめて今私に出来ることを精一杯やろうと、改めて背筋を正す思いです。
しかしながら、市民生活は変わらず混迷しています。
今、友人達があちこちから情報を引っ張ってきてくれているのですが、これはその中にあったものです。まずはご一読下さい。
***************
【ニュース】いわき市長からのお願い
必要な救援物資 ネットで公開
http://
そして以下が、国土交通省のホームページ内にある「被災された市町村の臨時掲示板」の内容を転載したものです。
------------
いわき市長からのお願い
1.本日(3月19日)の状況
・発災してから一週間が経ちます。浜通りは、過去に類を見ない巨大地震、大津波被害に加えて、原発事故の三大災害に見舞われております。
また、この災害により燃料や食料品、日用品などが枯渇している現状です。これらの要因として、屋外退避の30㎞圏内が、市内のごく一部でありながら、市内全域を退避エリアと誤解し、物流車が市内に入ってこない状況となっています。
・市内の沿岸部では、大津波により避難生活を強いられておりますが、いわき市のほとんどは30㎞エリア外であり、原発の影響はほとんど無いことを理解していただきまして、物流を正常化していただきますよう、切にお願い申し上げます。
2.今ほしいもの
・いわき市は広大な面積の中で34万人の人たちが暮らしています。そのために移動手段として、車が欠かせないものとなっています。日常生活を行う上でガソリンの確保は必然です。一刻の猶予もありません。ガソリンを運んできて下さい。
・また、介護用品(紙おむつ)、赤ちゃん用必需品(紙おむつ、粉ミルク、離乳食)、生理用品も不足しています。
・食料品も不足しています。レトルト食品、缶詰、カップ麺、インスタント食品等保存の出来る食料品をお願い致します。
------------------
***************
3月19日付で出されている記事です。今頃このような記事を出されても、これらの物資が必要としている方の元に届くまでにどれだけの時間がかかるのでしょうか。
市内のNPO様方は、それこそ震災の翌日には街中を奔走してらっしゃいました。今日まで市内が何とか保っていられたのは、正直に申しましてそれらの方々を始めとした皆様のご尽力と地域個人間での助け合いがあったからに他なりません。
“一刻の猶予もありません”。今までいくら市民が助けを求めても、外部に何の情報提供も救援も求めなかった行政が、今更何を言うのでしょうか。
また皆様恐らくお気付きになったかと思いますが、欲しい物資の中に「水」が見あたりません。
市内の大半は未だ断水していて給水所も変わらず設けられ、給水情報がニュースやラジオで毎日絶えず伝えられている状態なのに、です。
では、なぜ水が記載されないのか?
答えは簡単です。恐らく市長自身が水に不自由していない、そして自ら市民生活の現場に足を運んで市民の生の声を聞いていないからです。
市長のいる災害対策本部は、いち早く水道が復旧した市内中心部にあります。その中心部に於いても水の出る場所はまばらです。市民の間では、水の出る場所の情報が盛んにやり取りされています。
自分の足で市内を見て回っていれば、水がリストアップされない筈がないのです。必要なのはすぐに分かる筈です。是非我が家の水事情を、市内各地で水調達に苦慮している家庭が多くある実情を見ていただきたい。被災してから今日まで入浴も出来ずにいる人が、歯を磨く水も惜しんでガムを噛んでいる市民がいる実情を、何だと思っているのでしょうか。
被災が長引けば長引くほど、現地の衛生環境は悪化していきます。
長い間入浴出来なければ皮膚病の恐れがあります。歯を磨かずにいれば口内で繁殖した雑菌が肺に下り、肺炎を引き起こします。これらは阪神大震災の時に重大な問題になったことです。
それが今、ただでさえ免疫力の低い高齢者や病人の多いこの地域で起こればどうなるか…火を見るより明らかです。
そしてもし今病人が出ても、市内の大半の病院は未だ休院したままです。
理由は勿論、薬を始めとする医療品が無くスタッフも多くが避難してしまい診療出来ないからです。
本日周辺地区を回った際に、70台後半の男性が日中に薬をもらいに行った話をして下さいました。
その方は薬が全く無くなってしまったので、いつも通院している病院に連絡しましたが休院だったそうです。しかし飲まない訳にはいかない薬のため、市内最大級の拠点病院に併設されている薬局へ1時間かけ歩いて行ったとのことです。
朝の9時に赴きましたが「通院者にしか処方出来ない」と断られました。しかし粘ったところ一週間分だけもらえることになりました。ただ、もらうのに350人待ち、ようやく薬を手に入れ帰宅の途についたのは夕方4時だったそうです。
「人がいっぱいであんなのは見たことがない。明らかにご高齢の、杖をついてようやく歩いているようなお婆さんが食事もとらずに薬待ちの列に並んでいる。こんなことはない」と普段は気丈な方が、涙を浮かべて唇を震わせてらっしゃいました。
やはり皆様の話を伺うと、ご高齢の方は薬をとても心配しています。医療品と、それを扱う方の増量増員が逼迫した問題です。
報道の方からお話を聞く機会もありました。
市の災害対策本部に聞いたところ、医療は「共立病院(市の拠点病院)はだいぶ復旧した」との回答だったそうです。
一般市民にはそんな情報は全く入ってきていません。テレビやラジオの電波には一切流れていません。情報弱者が取り残されています。そもそも市内のほんの1ヶ所の病院が回復に向かったところで、市民34万人の命を守ることが出来るのでしょうか。
因みに以下は、20日夜の時点でテレビで流れていた市内病院情報です。
●共立病院(市内最大級の拠点病院)→外来は救急のみ
●いわき泌尿器科→短期透析可
●常磐病院はじめ3ヶ所→人工透析中止(透析が必要な方はいわき泌尿器科に相談)
治療を中止する病院があります。それでも「医療は改善されている」といえるのでしょうか。一体何を根拠に行政は判断しているのでしょうか。
私が収集したニュースの中にも、被災地各地で同様の事態が起こっていることを伝える記事がありました。
東日本大震災「現場はもう限界だ!」メーリングリストで叫ぶ医師たちのSOS
http://
どうか、どうかご理解下さい。いわきのみならず、被災地の中はどこもそういう状態なのです。
一秒でも早い手を打たなければ、現在全力を上げて動いて下さっている皆々様始め、地域住民全て総崩れなのです。
本当に、本当に多くの人々が、外地の皆様からいただく励ましのお言葉や情報を希望に、ギリギリの線で踏ん張っています。特に酷務となっている医療関係者や市職員の方々は、既に限界を越えて気力だけで動いてらっしゃいます。少なくとも私がお会いした市の職員様方は皆、殆ど着のみ着のままの汚れた服で疲労の色を濃く滲ませながらも駆け回っています。
昼前に一度だけ、市職員の方が配給を届けて下さいました。
その方の顔色があまりにも悪かったので、また駆けだして行こうとしてらっしゃるのを呼び止めて食事は摂っているのか伺いました。そうしましたらその方は有り難う御座いますと頭を下げ「職員の間で助け合いながら、1日1回くらいなら持ち寄ったカップラーメンとかを食べてますのでお気遣いなく」と仰って、笑顔を見せて下さいました。
もしかしたら、私の視野が狭く見方が偏っているのかもしれません。本当は何でもないのに、一人騒いで世界中の皆様に多大なご迷惑をお掛けしているのかもしれません。
しかし、これで何もせずにいて万一心配していたことが現実になっていたと知ったら、後悔などという生温い言葉では済みません。万万万一、人の命が失われていた時に「やっておけば良かった」では済まないのです。何度も申し上げますが、命は買えないのです。戻らないのです。今ある命を守らずして、一体何を守るのでしょうか。何が一番大切なのでしょうか。
何もなければ、私が馬鹿でしたで良いのです。その時には、ご迷惑をお掛けした全ての皆様にお詫び致します。
どうか、今が前代未聞の事態であることを忘れないで下さい。決して皆様の不安や混乱を煽りたい訳ではなく、国や行政を批判したい訳でもなく、ただただ、平時とは全く違う環境に於いて今までと同じことをしていては駄目だということを、どうかご理解下さい。
全力を尽くし、自分が守れるものを守ろうとしている方が本当に大勢いらっしゃいます。被災地の外にも、同じ志を以てご尽力下さっている方が大勢いらっしゃると感じております。
どうか皆様、もう少し、今少しお力添えをお願い致します。
被災地各地で、今も危険に晒されている命があります。悲鳴を上げている魂があります。この声を広く発信するために、被災地の実情を発信し続け知っていただくために、お一人でも多くの命と心を救うために、どうかお力をお貸し下さい。伏して、伏してお願い致します。
頑張っぺ、いわき!頑張っぺ、浜っ子!俺らは、生きてる!!