主演、ソン・ガンホ
脚本・監督、パク・チャヌク
2002年の作品。
少し久しぶりにこの偏った【エエイガワブログ】らしい
つらくて悲しいゴリゴリの胸張り裂け系映画です。
ソン・ガンホとパク・チャヌク。ポスターにもある通りあの賛否両論の問題作
[オールドボーイ]のコンビ。
[オールドボーイ]も好きな作品なんですが、ここでは敢えてコチラを。
ストーリーとしましては
聾唖な青年リュウは病床に伏している姉と暮らし、姉の治療費の為に工場勤めに励み
互いに支えあいながら生きている。
しかし姉の移植手術に自分は適合せず、ドナーを探し手術を受けるには多額の費用がかかるため、リュウは闇医者にかかる決意をする…
と、ここから負の連鎖のような地獄の展開が続くんですが
独特のテンポとカメラワークで淡々と、まるで日常のように描かれる犯罪と悲劇。
愛するものを奪われた男たちの復讐の連鎖が
目を背けたくなるほど粛々と、そして無慈悲なバイオレンスと共に描かれております。
無感情にも思える時系列的に冷酷に進んでいくストーリー。
韓国映画が放つ圧倒的な残虐性と人間の内なるエネルギーと暴力性
内面の業が生み出す狂気にひれ伏します。
若き日のソン・ガンホが悲劇の復讐者を圧倒的な演技力で魅せてくれます。
救いの無い、地獄のような映画ですので
鑑賞の際はそれなりの覚悟でどうぞ。
コチラをエエイガワ96作目とさせていただきます。
ちなみにこのパク・チャヌク監督作
[オールドボーイ]と、この[復讐者に憐れみを]
そしてあと1つ
[親切なクムジャさん]というこれまた地獄の様な作品と合わせて
【復讐三部作】と言われています。
また他にこの監督
【人間ではない存在の三部作】というのもあります。
その辺りはまた追って。