こんにちは、千葉県議会議員の岩井やすのりです!今日は、先週より駅頭配布を開始した、いわちゃんポスト3月号記事のご案内です。

 

 

2月県議会にてこの問題を取り上げたのは、成田市選出の雨宮議員(無所属)。県教育委員会が2023年度に公表した学校別の成績分布によると、同じ地域でも「美術」で中学3年全員に「5」をつける学校がある一方、「5」が全体の4%にとどまる学校もあったと言います。

 

千葉県の公立高入試では、中学1年から3年までの9教科の成績を5段階評価した点数の合計に、各校で定める係数を乗じた評定を算定しています。その上で学力検査の得点、点数化された部活動の成績などを合計し合否を判定。各校の総得点に占める評定の割合には差があるものの、10~30%ほどと無視できない数字です。

 

資料を取り寄せ、北総地区の公立中学校成績分布を精査してみて目についたのが、印西市の中央に位置するA中学校の評定の厳しさ。例えば、23年度の音楽で5の評価が得た生徒は10.9%と特に少なく、同市立B中学校(42.1%)のわずか4分の1。その音楽の成績で1の評価となった生徒が14.5%もいたというのも異例のことです。その他の教科も軒並み厳しい評価で、同年のA中学校の9教科評定平均値は86(135点満点)。これは北総地区の全中学校72校中、最も低いものとなっています。

 

一方で、23年度の成田市立中学校の評定平均値103は72校中2番目に高い数値。5の評価を得た生徒は、音楽53.4%、数学46.6%、社会39.7%などと一様に多く、反対に1の評価となったのは保健体育で1人のみでした。同校は22年度が101、21年度が100(いずれも72校中2番目)と際立って高い成績評価が続いています。

 

この成績分布のばらつきについてはかねてより懸念があったところ。以前は評定平均の基準値を「95」に定め、例えば平均値が「90」となった中学校について、全生徒の評価に「

5」を足すという補正措置を行っていました。県教委は学校や地域の格差が縮まったとして、21年度以降取りやめていますが、未だ看過しがたい「評価格差」が生じているのは間違いありません。公平評価のための研修の強化はもちろん、新たな評価補正についての検討が求められます。