こんにちは、千葉県議会議員の岩井やすのりです。一時的に品不足に陥ったトイレットペーパーも、週明けあたりから店頭に出回るようになってきました。しかし、消費の自粛による観光・飲食業等への経済的な打撃は、すでに危機的な状況にあるとさえ言えます。

 

さて、10日前の3/2時点では、国内の新型コロナ感染者数は254人(クルーズ船関連を除く)、中国8万26人、韓国4212人、イタリア1694人などとなっていましたが、3/12現在で国内が624人、中国8万778人、イタリア1万2462人、韓国7755人、イラン9000人などと、中国を除く各国で感染者数が激増。また、死者数(3/12現在)も中国の3158人の他、イタリア1408人、イラン354人、韓国60人などと、わが国の16人と比し極めて深刻な状況にあることがわかります。

 

特に、一気に感染が拡大し、死者数も激増したイタリアでは、「医療崩壊」と言える状況に陥っています。

 

 

木村正人氏の報告によれば、イタリア北部ミラノ近郊ベルガモにある病院には、両肺に間質性肺炎を起こしていると診断される重症患者が、毎日15~20人も運ばれてくるとのこと。入院患者が掛け算式に増えた結果、日常的な医療活動が全て停止。深刻な呼吸障害を起こしている患者が数百人もいて、その多くはリザーバー付き酸素マスクを使うことができないと言います。

 

もちろん、既存の季節性インフルエンザでも、国内で年間3000人もの死者数が出ています。しかし、ワクチンや治療法が確立され、医療崩壊に至るとは考えづらく、そこがこの新型コロナが恐れられる由縁であるわけです。

 

ところで、Andrà tutto bene.とは「全てうまくいくよ」という意味で、イタリア人が好んで使う表現です。普段でしたら、日々を楽しく、幸せに過ごす優れた知恵として、日本人としてぜひ見習いたい考え方なのですが、ウイルス対策に限っては事を深刻化させた要因となった可能性は否めません。

 

現地では、新型コロナウイルスを恐れず、飲食店やスポーツジム等での日常的なライフスタイルを続けることが、あたかも自慢であるかのような振舞いが見受けられました。マスク着用の習慣もなく、マスクをしていると珍しがられたり病人扱いされたりしたとも聞かれます。

 

一方で、わが国では感染の拡大を食い止めるため、不要不急な活動の自粛、公立学校等の休校への対応、他人へ感染させないための日常マナーなどに、国民が冷静かつ合理的に行動しているものと見受けられます。新型コロナ感染者数624人、死者数16人という状況に踏みとどまっているのも、実は日本人の国民性に多く助けられていると言えるのです。

 

コロナ感染を停滞させ、なんとか東京オリンピック・パラリンピックの正常開催までこぎつけられるよう、官民一丸となった対策を引き続き推し進めていかなければならないですね。