こんにちは、千葉県議会議員の岩井やすのりです!印西市と栄町の境を流れる長門川は、土がむき出し状態で、河岸の浸食が問題となっていますが、整備が中断されたままの沿川サイクリング道(自転車道)の設置も大きな課題となっています。
長門川の護岸整備が強く求められるようになったのは、25年10月の台風26号がきっかけです。同台風では増水した印旛沼水を新川へ放水しましたが、八千代市内にて376棟もの床上・床下浸水被害を招く結果に。印旛沼増水時の新川への放水のあり方が問われることとなりました。一方、新川とともに印旛沼水の放流河川に位置付けられる長門川は、コンクリート護岸整備はおろか木柵による補強もほとんど行われておらず、とても印旛沼水の大放流に耐えられる状況にありません。そこで、印旛沼水の緊急放水を長門川にも行えるようにと、同河川の護岸整備の必要性が注目されることとなったわけです。
そのような中で昨春より事業化となった長門川の護岸整備。長門川の下流域に位置するふじみ橋~酒直水門の約4.3kmについて、築堤工事(護岸工)を実施するというもので、総事業費40億円、工期は平成30年から49年までの20年間を見込んでます。また、計画堤防高が不足している箇所の築堤を行うとともに、堤防の安定を図るため鋼矢板基礎を設置。河道の流下能力を確保するため、一部で川床の掘削も行う予定となっています。
ところで、銚子市から和歌山市まで太平洋沿い1400kmを走る「太平洋岸自転車道」の整備計画が進む他、JR千葉支社が自転車を解体せず持ち込める専用電車「B.B.BASE」の運行を始めるなど、
近年はサイクルツーリズムに着目した観光誘客が活発となっています。
実は、この北総エリアは県内でも自転車道が重点的に整備されてきた地域。我孫子から佐原、東庄まで利根川に沿っての50km超(佐原我孫子自転車道・銚子小見川佐原自転車道)の他、栄町安食から千葉市内についても45km超の自転車道で結ばれています。しかし、栄町の長門川下流域(ふじみ橋~酒直水門付近)、つまりは前掲の長門川の護岸未整備区間については、自転車道の整備も中断されたまま。結果、千葉から我孫子、佐原までの自転車道の大半が整備されていながら、栄町内で寸断され、行き来できない状態でいるのです。
県は長門川の護岸整備とともに、未開通区間である長門川下流域の自転車道の整備を進める方針です。サイクルツーリズムは、自転車愛好家のみならず、町おこしへの起爆剤として関係自治体も期待するところ。長門川沿川の自転車道早期開通のため、地元自治体や自転車愛好家団体等との連携を強めてまいります。