こんにちは、千葉県議会議員の岩井やすのりです!通常にはない進路となり懸念されていた台風12号ですが、県内では人的、経済的被害はそう大きなものとならず、昨日お伺いした農家でも胸をなでおろしていたところです。一方、深刻な水害被害に遭ったばかりの西日本では、台風12号による影響で「ダブルパンチ」となっている地域もあり、心からのお見舞いを申し上げます。

 

 

さて、話は夏の高校野球についてです。

 

先日、幕を閉じた全国高等学校野球選手権・千葉大会。100回記念となった今大会は東千葉地区と西千葉地区に分かれ、それぞれ木更津総合(高校) ※以下略 と中央学院が優勝しました。

 

地元栄中学校OBの山下君が4番を務めた、近隣の成田高校は決勝で惜敗。木更津総合、中央学院ともに、全国大会でも上位進出が期待できる強豪校だっただけに残念に思います。

 

さて、これは全国的に指摘されているところですが、今大会の公立高校の躍進は目覚ましいものがありました。今日配信されていたNumberWebの記事によれば、九州では延岡学園、九州国際大付が公立校に敗れ、センバツ8強の日本航空石川、4強の三重、さらに東北、日本文理までが公立校に敗れたのだそうです。

 

本県では両優勝校こそいずれも私立高校でしたが、東千葉・西千葉地区のそれぞれでベスト8に残った計16校を眺めてみると、西千葉地区準優勝校となった市立習志野を筆頭に、船橋、八千代、市立船橋、四街道、千葉商業、木更津、安房と、実に半数にあたる8校が公立高校であったことがわかります。

 

運動系部活動が盛んといわれる市立習志野、市立船橋は別としても、他の県立高校はいずれも一般的な公立高校であり、しかも船橋や木更津、八千代、安房などは、「地域一番校」ともいわれる進学校であることは見逃せません。それ以外でも、佐倉、匝瑳、千葉北、一宮商業、松戸国際など、公立校の躍進が目立つ大会となりました。

 

千葉県をはじめ、全国の高校野球県大会で公立高校が強くなった(私立高校が弱くなった)原因は明らかではありません。先ほど紹介したNumberWebでは、「私立高校といえども、殴られながら、罵倒されながら、おそろしいほどの量の練習を強制されるような時代でなくなり、公立高校との差がなくなった」と指摘しています。また、岩手県立大船渡高校で、まだ2年生ながら時速150km以上の速球を投げる佐々木選手などは、「県内の強豪私学から誘われたが地元のメンバーと私立を倒して、甲子園に行きたかった」といい、有力な選手が敢えて私立高校を選ばないケースがあることがわかります。100名を超えベンチ入りさえ難しい強豪私立高校ではなく、こじんまりと無理なく練習に励める公立高校を選ぶ層もいて、今後さらに増える可能性も否めません。

 

強豪校に入り、整った環境で甲子園出場や全国上位進出を目指すというのももちろん良いことだと思いますが、一方で、一般的な公立校野球部でもしっかり甲子園出場が狙える社会というのも、それはそれで悪くないことです。

 

近年は、高校野球での練習のし過ぎが投手にもたらす影響を懸念する声も少なくなく、そういう意味でも時代の流れに添っているのかもしれませんね。

 

いずれにしても、高校球児が健全に部活動に打ち込める環境が維持され、多くが夢を抱けるそんな高校野球であってほしいと思います!