慢性的な渋滞や歩行者との接触事故は懸念される、栄町の旧国道356号、安食交差点。今年度に入り、県による状況調査が行われたことが明らかになりました。

 

安食交差点は、成田市方面から印西市へと抜ける交通の要所地。印西市小林や千葉ニュータウン方面への交通需要は大きく、同交差点では利根川や栄町スーパーナリタヤ方面からの右折車両による渋滞が慢性化しています。また、交差点付近は通学路に指定されているものの歩道が未整備であるため、児童生徒をはじめとする歩行者と自動車との接触事故も懸念されています。さらには、渋滞を回避する車両が大鷲神社前の通学路に多く進入する現状にあり、「子どもたちの脇を車がすり抜けて危険だ」との声も聞かれているのです。

 

私自身、安食交差点の問題について住民から相談を受けたのは平成24年のこと。同年秋には、渋滞緩和のため時差式信号化できないか、千葉県警と掛け合ってきました。しかし、安食交差点北側の消防団分署前の交差点のようなT字路や、右折レーンのある十字路では時差式信号や矢印式信号機が設置できるものの、安食交差点のような十字路では、返って接触事故を招きかねず、時差式信号機の設置が困難であることがわかったのです。

 

それでは、現状、十字路である同交差点を、大鷲神社前を封鎖することでT字路化し、時差式信号を導入できないかと考え、地域住民の方々からお話しを聞いて回ったのが平成25年の年明けごろのことです。住民説明会まで開かせていただきましたが、封鎖が与えるご不便が懸念され、警察当局が必要であるとした「住民からのほぼ100%の同意」を得るには至らず、断念したという経緯があります。

 

栄町としても同交差点の問題について手をこまねいてきたわけではありません。「一般国道356号整備促進期成同盟」等の機会を通して、交差点の改良要望を続けるとともに、昨年には町独自で用地測量を実施するなどして、県への働きかけを強めてきました。

 

県は、安食交差点付近に人家が連担し、通学路に指定されているものの歩道が未整備の上、渋滞や追突事故なども発生しているとして、本年5月までに右折車両の状況や、渋滞長、歩行者などの利用状況調査を実施。県担当職員によれば、交差点改良のイメージも描いており、ようやく動き出したという感じです。

 

とはいえ、未だ事業化が決定したわけではありません。栄町から選出の唯一の県議であり、道路問題に関わる県常任委員会の一員として、一般質問や委員会質疑の機会を通して、引き続き強く要望してまいります。