船橋市では18日の日曜日、任期満了にともなう市長選挙が行われ、現職の松戸徹氏が再選しましたが、個人的には同時に行われた船橋市議会議員補欠選挙に注目しておりました!

 

現職の優勢が予想された市長選挙に対し、新人、元職あわせて6人が乱立し、欠員1を争った市議補選は、その結果が容易には予想できなかったからです。

 

有力な候補者となったのは、自民党公認で新人の伊藤紀子氏と民進党推薦で新人の宮崎直樹氏。伊藤氏は白須賀衆議院議員の秘書を務めていた方で、シングルマザーとして子育てに奮闘中の34歳。一方、宮崎氏は介護職で会社経営の40歳。国政の問題で自民党が守勢であったことに加え、船橋市は野田前首相の地元であるだけに、自民党組織と野田後援会の支援でお互いがっぷり四つと見られていました。

 

さらに、無所属の佐藤浩候補は元市議であり、元県議。在任中には市内の駅を隈なく回り、こまめな駅頭活動を続けてきた努力家です。もちろん、地域の支持基盤もあり有力候補の1人と目されてきました。

 

さて、結果からすれば、自民党公認の伊藤候補が逃げ切ったという状況です。この逆風下の中で勝ち切ったのは、候補本人や支援者の地道な活動があってこそであることは間違いありませんが、やはり、船橋市議補選という特殊環境が手伝ったことも見逃せません。

 

船橋市といえば人口60万人を超える大都市であり、面積も85平方キロを超えていて、なかなかの広さです。現職市長は別としても、通常、市議候補ではその知名度は高くなく、投開票日を迎えるまでに有権者に名前を浸透させるのは容易ではありません。結果、自民党や野田後援会の支援があろうとも、また、元県議というキャリアがあったとしても、いずれの候補も最後まで浸透しえなかったというのが実情だったのではないでしょうか。

 

そこで、有権者にアピールできたのが、直前に見たであろう掲示板でのポスターです。34歳と若く、笑顔が溢れ、元気さと明るさが強調された伊藤氏のポスターは大きな好感が持てるものであり、有権者に期待を抱かせるには十分すぎるものでした。もちろん、見た目だけで当選したと言うつもりは毛頭ありません。ただ、彼女の持つ性格や雰囲気の良さが、ポスターを通して有権者へ訴求できていたというのは間違いないのではないでしょうか。

 

わたくしが町議として初当選したのも同じ34歳。わたくしの場合は、それこそ「若い」という期待だけで投票いただいたのかと思います。住民からの期待に報いるには、「結果」を出すしか手立てはありません。伊藤市議のこれからのご活躍を心から祈念いたします!