任期満了に伴い実施され、昨日投開票が行われた
鴨川市長選挙では、新人候補で元県議の亀田郁夫
氏が、現職候補の長谷川孝夫氏に競り勝ち、初当
選しました。
亀田氏は3期目途中の県議としての職を投げ打って
の出馬。現職市長を相手に厳しい選挙戦が予想さ
れ、同僚議員として期待するとともに少々の心配を
していたところでした。
鴨川市は県南に位置する、人口3万3千人、有権者
数2万9千人ほどの都市ですが、この選挙で注目さ
れたのは、その小さな町で大きな影響力を持つ、亀
田総合病院などの企業、団体が揃って現職市長の
支援に回ったことです。
地方都市の首長選挙において、地域の名士や私企
業が現職候補を支援すること自体は珍しいことでは
ありません。ただ、亀田候補と縁戚関係にありながら、
亀田病院が対立候補の現職市長を支援するという
複雑な関係にあったからか、亀田病院関係者をはじ
めとする、市内有力企業関係者とともに写った長谷川
候補のポスターが作られ、市内のいたるところに貼ら
れたことは異例なことです。昨年夏の納涼祭りでは、
長谷川氏の選挙活動とも受け取れるポスターが会場
のあちこちに貼られ、批判にさらされたとも聞いてい
ます。
では、なぜ、有利な立場にあった長谷川候補が落選
してしまったのか?理由はいくつもあるでしょうが、
一般有権者の反感を招いたからということは容易
に想像がつきます。
亀田病院をはじめとして、多くの地元住民が職員と
して働く企業、団体が現職の長谷川候補を支援したと
いうことは、直接間接を問わず、従業員への働きかけ
があったはずです。そればかりか、ポスターを作り、
お祭りの会場にまで掲示されました。
これらは、候補の知名度アップに貢献する方策で
はありますが、果たして現職市長候補に必要だったと
言えるのでしょうか?そもそも相手候補も3期目途中
の現職県議として知名度は高く、知名度を争う選挙で
はなかったものと思われます。
知名度勝負でなければ何をすべきであったか。
もちろん、有権者と直接会ったり話したりする等の
どぶ板的な活動は有効ですが、それとともに「誠実さ」
や「清廉さ」といった意識付けを行う等のイメージアッ
プを図るべきだったと考えます。ところが、現職候補
は「大企業と癒着」という、どちらかというとイメージ
ダウンするような行動をとり、結果、有権者の反感を
招いてしまったのです。
亀田氏は、私が当選したばかりの平成24年の正月
から、後輩議員である私にも丁寧な年賀状を送って
くださるような、心遣いの温かい方。市民に寄り添う
温かい市政の実現を期待し、本日のブログといたし
ます。
