
このプロジェクトは、性質的に、0から10を狙うものじゃない。
「津波で全てが0になった」という表現をよく聞く。
「津波で0どころかマイナスになった」という表現も耳にする。
それをそのまま10に変えるような、魔法のプロジェクトだとは思っていない。
だけど僕らは必死に、4を目指し、3に手を伸ばし、2を掴み、1を踏み出す。
日進月歩、次に「繋ぐ」ことに全力を注ぐ。
そんな中でも生活のため、地域のため、尊厳のため、働いて稼ぐ。
体の疲労で心の疲労を中和する。
今日、4月からずっと地域のために働いていた1人のメンバーに、声が掛かった。
コツコツコツコツ、一生懸命働いていたのが報われた。
その姿勢を、見ていてくれる人がいた。
「うちで一緒に働きませんか?」
僕と石巻のエリアマネージャーは、
他人の家の中で、わんわん泣きそうになるのを、唇を噛んでこらえた。
頑張っている人が報われるまでの間、「繋ぐ」。
繋がるまで頑張る。支え合う。
メンバー1人1人の気持ちがひとつになったら、
この2つの事務所のチームは、誰にも負けないはずだ。
みんなが帰ったあと、エリアマネージャーとサブエリアマネージャーは、
アルコールフリーのビールで小さな祝杯をあげて、
「オフナミン」(今日はもうオフになって良いんだよ、という脳内分泌物)を分泌させて、
帰っていった。
よく眠ったら、明日はISHINOMAKI 2.0の工房に、ちょっとお邪魔します。
キャッシュフォーワーク
プロジェクトマネージャー 服部