3月16日 支援報告 | IVY 震災支援ブログ

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国際協力NGO IVYの震災支援活動についてお知らせしています。

3月16日(2日目)の報告をさせていただきます。



1.県南部の状況


S町、W町、I町を回り、状況を視察。


【S町】
・S町は15日夜停電復旧。しかし、水はまだ止まっているため、

避難所にある給水所にはポリ容器などを持った人の長蛇の列が見られた。

・道路のアクセスが良いわりに、支援物資が充分行きわたっていない。

スーパー等の店舗の前は長蛇の列。

・内陸部にあり、津波の被害がなかった地域=避難民が少ないということで後回しにされているためか。

・役場の庁舎内は比較的落ち着いており、玄関で職員4名が庁舎を訪れる町民に対応。

・役場の震災担当者の方々にこれから必要な物資についてうかがうと、

下着、おむつなど1万個単位での物資の必要性を訴えておられた。(具体的な数量は後ほど)

【W町】
・S町と隣接し、さらに南部の海側の町。町の面積は広く、

ニュータウン等と田園、両方が広がる。

・道路や家屋の損壊は内陸部よりひどくなったように感じる。東部道路をくぐって

I町に抜けようとしたが、周辺は津波の押し寄せた車、船、草等の残骸が残っており、通行止め。

・スーパー等は、一部分営業していたが、商品が十分でないのか、お客の数はまばら。
・避難所は3か所。いずれも生涯学習センターを利用。さらに仙台大学に学生が80人。
・役場に伺う(玄関先の駐車場まで)と、宮城ナンバーの10トントラックが

到着しており、支援物資を運びだしていた。10トントラックの支援物資輸送を見たのは今回が初めて。

徐々に物流が回復しているのかは不明。

・役場の敷地内でテントを設け、リュック型の水をもらって帰る町民の方々の姿を見かけた。

・ここには大量の物資が届き始めているので、私たちの支援は

不要ではないかといっしょに言ったスタッフと話してくる。(追跡確認は必要)

【I市】

・W町と北に隣接した沿岸の市。

・ただし、津波の被害は他に比べ大きくはない印象。

・市役所に行くと、市民の方のための情報掲示板があり、職員約2名が対応。

・避難所に収容されている人の名簿も公開されており、安否確認がしやすい体制が取られている。
・また、駐車場への誘導も職員の方が出ており、スムーズ。

遺体安置所も向かい側の建物でおこなっており、現在約60の御遺体が確認を待っているとのこと。

・自衛隊の給水車が3台入っており、市民の列。

・倉庫には水、毛布(赤十字と表示)を始め、物資が多く蓄えられており、

ホワイトボードには数量が書かれていて、管理もきちんとされている印象を受けた。

・こちらも、行政の支援体制が整備されており、私たちの支援は不要ではないかと

いっしょに言ったスタッフと話してくる。ただ、掲示板には「おなかすいたー、食料寄こせ!」

「市は何をしている!」と言った書き込みもあったので、追跡確認は必要。
・なお、宮城県発表の各市町村の被害状況報告に、I市の情報だけが全く上がっておらず、

 混乱しているのかと心配していたが、職員の人の話によると、

 今もインターネット環境が復旧せず、県に報告できなかったとのこと。


【Y町】

・福島県との県境にある町で、原子力発電所からは50キロ。

私としては回りたかったのですが、放射能漏れに不安を感じる者もいたので、この日の訪問を断念。

・S町の病院の院長の話では、国立宮城病院があり、物資、

特に医療関係の物資が不足しているとの情報。

*当初、Z町へ行く予定でしたが、N市側から回るより、Z町は山形から来る際に寄った方が近いこと。

 ツイッターからの連絡によると、Z町では15日夜電気が通り、テレビを見られるようになったので、

 住民の方のストレスも緩和され、震災後テレビを初めて見た町の人たちが

 自分たちの町はまだましな方なので、最低限必要な物資を回してもらえたら、

 残りは他の被害がひどい地域へ回してくださいと言っているとの連絡があったので、

 ひとまず上記3市町村の視察を行いました。


【補足・N市】
・市役所3階に対策本部がおかれ、副市長が長。
・支援物資受付は、食料品関係と生活物資の担当受付窓口が分けられている。

・山積みとの印象も受けたが、現在、他に回せるようなだぶついている物資はないとのこと。
・前日山積みされているとの話だったキムチ等も、翌日M中学校で配布されていたので、

 避難民も多く、量が膨大なため、あふれているように見えるのか。

・M中避難所等の状況をみると、かなり備え付けの物資もバラエティーに富んでいて、

例えば紙おむつの他、おしりふき等。また、飲み物も電気ポットが備え付けでお茶、コーヒー、紅茶等。

・副市長の話ですと、今一番ほしいのは給水車。そしてガソリン等の燃料類。下着等。


<所感>

・同じ南部でも、SOSを他の地域へ情報発信できるかどうか、電気、電話、

 インターネットが通じているかどうか、または担当する職員がそれらをうまく使いこなせるかどうか、

 また道路の状況によって支援の格差が出てきていることを感じた。

 もちろん、マスコミ等外部の力が作用していることも大きい。


***


・支援物資は、混乱していると思われる宮城県を通すより、量がまとまっていれば

 各市町村に直接行って渡す。中途半端な量の場合は、許可を得たのち、

 自分たちで避難所を選んで届けた方が良いとの印象を受けた。

 公平の原則から、物によっては中途半端な数量の場合、行政は避難所を選ぶことができないが、

 支援者ならそこは自由度が大きいので。

・なお、関西のK市から、二人の男性が、自分たちの勤める企業の社長に

 「東北に行って、神戸の恩を返して来い」と言われたとのことで、

 うどん1000食、めんつゆ、野菜などの具、煮炊きする道具、燃料、

 その他、水等を大量に詰め込んで、2トントラックで、宮城県から紹介されたとのことでN市に来られた。

 センターでも病院200食、M中避難所100食分を分けていただいた。


2.今日のセンター活動情報

1)S町の病院へのボランティア派遣開始

・当団体でボランティア経験のあり登録のあった3名(女性2、男性1)のボランティアを

 午後にN市の避難所から病院まで搬送。ボランティアは3日以上、この施設に寝泊まりして活動する予定。
・神戸の方からいただいた「うどん200食、つゆ2L、白菜」も搬送

・病院側ではボランティアの宿泊施設、ストーブ、毛布、菓子パン等を準備してくださっていた。
・女性2名は体育館で看護士補助、男性1名は事務局付けで水や支援物資の運搬作業を担当


2)M中での炊き出し

・昼はあさりの雑炊75人分といただいたおまんじゅうを配布

・夜はご飯、うどん100人分を配布


協力団体の募集

・宮城県北部、岩手県、福島県の状況について調査に協力していただける団体

・物資の調達、輸送に協力していただける団体


今日の支援物資の募集

本日、S町より新たに以下の支援物資の要請がありました。
以下の機材、物品のご提供をよろしくお願いいたします。


・ラップ 5000本


・大人用紙おむつ

 パンツタイプ … Lサイズ 5,000枚/LLサイズ10,000枚

 オムツタイプ … Lサイズ 5,000枚/LLサイズ10,000枚


・尿とりパット 
 男性用 10,000枚/女性用 10,000枚


・肌着

 男性用 … Mサイズ 1,000枚/Lサイズ 1,000枚
 女性用 … Mサイズ 1,000枚/Lサイズ 1,000枚


・水
 2リットル … 10,000本


・食料
 チルド食品 何でも多数


・いずれの避難所も下着が不足しています!

 下着(パンツ、シャツ、靴下、ブラ等) 大人男女、子ども男女 


・シーツ、枕、枕カバー 各100点 (募集を停止しました)



*現在東北地方への宅配便の受け付けが停止しておりますので、

山形県内にお住まいの方でセンターへの持ち込みが可能な方に限らせていただきます。

ただし、首都圏等から輸送も責任を持って大量にお送りくださる場合は大歓迎です。


*ユニクロが下着7億円分を支援するとHPで発表されております。こちらの支援
の受け方について情報をお持ちの方は教えてください。


義援金の募集

 寄附金は税金の寄附金控除の対象となります。

1)郵便振替 加入者名:IVY  郵便振替:02290-2-85967
*「地震」 と必ず書いてください。

2)銀行振 込 山形銀行 寿町支店 普通預金 366153  
特定非営利 活動法人 国際ボランティアセンター山形 代表理事 枝松直樹
*銀行振込 の場合はメールか電話で事務局まで必ずご一報ください。