「博士の愛した数式」小川洋子著
物語は10歳の子供を抱えるシングルマザーが家政婦として派遣先のお宅へ伺うところから始まります。
そこには元数学博士で事故により記憶が80分しかもたないという難病、というか奇病と患っている初老の男性がいて、彼女はとまどいながらもそこで勤め始めました。
博士は他人とのコミュニケーションのかわりに数学・数字にまつわる話しを持ち出す不器用さを彼女は早い段階で察し、彼の人間性を理解していく。
そこに彼女の息子も加わって、交流を深めていきます。
博士は病気を患う前から数学一辺倒の変わり者で親しい友人も特になく、
家政婦の方は半ば勘当の身で子供を産んでから、ほとんど2人だけで生きてきました。
それぞれ孤独を抱えて生きてきた3人はお互いを思いやり敬 愛しあい、本当の家族のような絆で結ばれていく様子がとても自然に描かれていて、読み手の方も優しい、暖かい気持ちになってきます。
この小説は2006年に映画化されました。
私はまだ観てないけど寺尾聡と深津絵里はイメージぴったり。