採卵時の麻酔:局所麻酔か無麻酔? | 不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

大阪府東大阪市にあるIVF大阪クリニックは不妊治療専門クリニックです。「心と身体を癒す医療」をテーマとしています。

 採卵時には麻酔が絶対に必要と私は考えていますが、ときに無麻酔で可能な場合もあります。

 

 採卵時の無麻酔が可能なのは、卵胞が1つまたは2つ(この場合、2つの卵胞が連結していること)の場合で、腟壁のすぐ裏に卵胞が位置するときです。すでに無麻酔の採卵を経験されている方であれば可能だと思います。

 また、経腟の出産を経験されている方でも可能かもしれません。

 

 何度も言うようですが、それでも麻酔が必要だと思います。

 

 考えてみてください。「歯医者さんで、まず大丈夫だと思いますから、麻酔なしでやりますよ」「痛みを感じたらすぐに手を挙げてください」と言われて、処置の時に痛みを感じた時は、いかがでしたか。

その時の痛みばかりでなく、その時の恐怖心も大変だったと思います。

 痛みは、身体ばかりでなく心にも大変なダメージを与えます。

 

 麻酔の影響を気にするのであれば、局所麻酔が選択肢としてあります。

 局所麻酔であれば、歯医者さんでの麻酔で異常が起こっていなければ、まず大丈夫だと考えられます。

 局所麻酔で私自身30個以上の卵子を採ったことがあります。私の場合は、卵胞の数が多くても、腟壁は一か所しか穿刺しません。このような方法であれば、刺す部位に上手に局所麻酔を注入すれば、ときに痛みをほとんど感じることのない採卵が可能となります。

 

 局所麻酔の問題点として、その効果が実施する医師の技術に左右されるということです。

 うまく麻酔薬が入れば、採卵したのが分からないくらい痛みを感じません。

 逆に、良いところに麻酔薬が入らなければ、無麻酔と変わらない痛みを感じてしまいます。

 いずれにしても、このような医師の腕に左右されることなく痛みを感じないのが静脈麻酔です。

 今は静脈麻酔薬が良くなりましたから、安全性も高く、昔のように麻酔が覚めた時の気分不良もありません。

 

 みなさま、安心して麻酔での採卵を受けてください。たとえ卵胞が1個であっても。

 痛みがあまりに強いと、その後の不妊治療への意欲にも影響します。