ロキタンスキー症候群 | 不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

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大阪府東大阪市にあるIVF大阪クリニックは不妊治療専門クリニックです。「心と身体を癒す医療」をテーマとしています。

 ロキタンスキー症候群ってご存知ですか?

 約5000人に1人と言われる発生率ですが、多くの場合は卵巣は正常ですが、子宮が無かったり、膣が十分に発育してなかったり、と不妊症となります。ですから不妊クリニックでは遭遇することがあります。

 

 ところが、日本の生殖医療の現場では、代理出産というものが禁止されていますから、多くの施設では「あなたは妊娠できませんね」と言われて、患者様の方もそれを最終結論として受け入れられているのが殆どだと思います。

 わたしは、今まで2人のロキタンスキーの患者様に代理妊娠で出産してもらっています。

 

 お一人目は、当院に来られる前は、有名大学病院を含めてすべての施設で「妊娠は出来ません」と宣告されておられました。私が診察をして卵巣の機能が正常で、なおかつ排卵誘発をすれば複数の卵子が得られる可能性を確認し、海外の施設と連携を取り、代理出産をしてもらいました。できたお子さんは、ご夫婦の配偶子で出来ているのですから、国内で養子縁組をすれば、何の問題もありません。

 もう一人は、私の上記症例の話を知って来院された患者様です。この症例でも、正常機能の卵巣と、卵巣刺激をした場合に採卵が可能なことを確認後に、海外の施設と連携をして出産されました。

 

 日本にもロキタンスキーの患者様は多くおられます。日本の現状では、代理出産は高額の費用を必要としますが、ご夫婦の遺伝子を持つお子様の出産は可能です。このような事実のあることを知っていただいて、もしご希望なら、受診していただければと思います。

 代理出産を選ばれない方には、特別養子縁組と言う道も残されています。

 

 いずれにしても、ロキタンスキーの患者様がおられれば「日本にも妊娠への道が存在する」と言うことを知っていただきたいと思います。産婦人科の医師でも、日本では不可能、と思われている方も多いと思います。