先のブログで、卵巣刺激を強く行い卵子を多く採っても、弱い刺激で少なめに採っても、正常胚の比率が同じならば、卵子数が多いほど正常胚の数が多くなり、妊娠の可能性が高くなる、と言うことになります。

 ですから、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の話はさておき、私は、卵子をできるだけ多く採る方針で刺激法の選択を行います。

 

 多くても少なくても、正常胚の比率に差は出ない。だから多い方が良いのですよ、は皆様お分かりになったと思います。

 それでは。この正常率は何で決まると思われますか。

 健康状態、栄養状態、肥満、痩せ、運動をよくやっている、などなど考えられますが、それを決定するのは女性の年齢です。これがすべてなのです。

 女性年齢が上がれば正常率が低下します。これは防ぐことは出来ません。

 

 では、どうすればいいでしょうか?

 これ、打率と同じなのです。打率が低くてもヒットの可能性はあります。可能性が低いだけです。じゃあどうしましょう。答えは、できるだけ多くの打席に立つ、ということです。これ、すなわち、できるだけ多くの卵子を採る、ということになります。

 

 ということで、卵子はとにかく多く採る。

 卵巣刺激を効果的に行い、できるだけ多くの卵子を採取する。これが基本です。