胚移植前エコー検査の重要性 | 不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

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大阪府東大阪市にあるIVF大阪クリニックは不妊治療専門クリニックです。「心と身体を癒す医療」をテーマとしています。

 子宮内膜の問題:内膜が薄い。

 着床障害の患者様の中には「あなたの子宮内膜が薄いから」という原因で、なかなか胚移植に進めなかったり、着床できなかったする方がおられると思います。

 そのような方の中には、子宮内膜の厚さが8ミリや7ミリに達しないからと、上に書いたように胚移植までに進めない、または、進ましてもらえない患者様もおられると思います。

 なかには、エストロゲンのお薬を大量に服用したり、エストロゲンの貼り薬を身体中に貼ったり、貼り薬と内服薬の両方を用いたり、といろいろな方法を駆使されていると思います。子宮内膜に、いくら多くのエストロゲンを投与しても、ある一定以上には子宮内膜は厚くなりません。お薬をいっぱい使うのは心身ともに大変だと思います。その費用も、そんなに安い訳ではありません。

 

 最近は子宮内膜の厚さについては、昔ほど重要視されなくなっています。

最近の論文では4ミリ以上の子宮内膜の厚さがあれば着床は可能だと言われます。

 

 私も、子宮内膜で着床にとって重要なのは、厚さではなく、その形態だと考えています。私が外来の超音波所見で”内膜美人”と呼んでいるのは、子宮内膜の厚さだけではなく、その形態のきれいな内膜の事を呼んでいます。

 

 子宮内膜の横断面の形態も大切ですが、子宮内腔の形態も大切です。子宮内腔の広さに左右差のある方もおられます。もちろん面積の広い方に胚移植する方が妊娠率は高くなります。

 

 以上のように、わたしは胚移植前に経腟超音波で、子宮内膜の厚さだけではなく、横断面の形態、そして3Dエコーによる子宮内腔の形態も評価して、胚移植の方法を検討して実施します。

 胚移植前のエコー検査、大切ですよ。目を凝らして見ていてください。