年末年始は不妊クリニックの休診があったり、体外受精を実施していなかったりがあると思います。
また、患者様のサイドでも、お仕事の都合や、帰省など、さまざまな、いわゆる用事が発生して、クリニックに通うのが難しくなったりすることがあると思います。
それとは別に、先のブログにも書きましたように、この時期、割り切ってゆっくりするのもいいのではと思います。いわゆる”緊張と緩和”の緩和の時期を作るということです。
では、その間の不妊治療は何かといえば、自然妊娠です。ゆっくりした生活の中で、お二人の夫婦生活を大切にするのもいいのではないでしょうか。体外受精を受けられているご夫婦や、一般不妊治療を受けられているご夫婦でも、必要な時以外には夫婦生活がない、というカップルが多いようです。この時こそ、そのようなお二人の時間を大切にしてください。
ただし、自然妊娠の条件は、両方の卵管がきれいに通っている必要があります。ですから、休み時期に入る前に卵管造影検査を受けて確認する必要があります。6か月以上卵管の検査をお受けになっておられない患者様は、ぜひ卵管造影をお受けください。卵管の通っていることを確認してから自然妊娠を目指しましょう。
卵管造影で卵管の通過性に異常があれば、卵管鏡下卵管形成術(FT)で通過性を回復したり改善することが可能です。外来でのFT実施は、日本で初めて私が実施しました。その後、私自身が多くの施設に指導に行き、実施可能クリニックを広げました。現在では数百か所のクリニックや病院で行われています。外来FTの元祖ですから、いまでも多くの施設から研修に来られます。
というわけで、当院では卵管造影に異常があれば、すぐにFTを受けることが可能です。それも健康保険でできますから自己負担は軽くて済みます。当院では土曜日を含めて毎日実施していますから、異常が見つかれば休みまでに受けていただけます。年末年始、あっという間にやってきます。身体の方の準備も早めに始めましょう。