卵巣刺激について書いています。
卵巣刺激には新鮮胚移植が可能な刺激と、凍結胚移植しかできない刺激があります。
最近は従来の卵巣刺激法以外にPPOS法(黄体ホルモン製剤で排卵抑制しながら卵巣刺激を行う)が流行っています。
PPOS法は、本来、卵巣過剰刺激(OHSS)予防目的に使用されていました。その理由は、PPOS法では新鮮胚移植ができないからです。
従来から卵巣刺激でOHSSが起これば胚は凍結しなければなりませんでした。
みなさま何故OHSSが起これば胚凍結するかご存知ですか?
まずその理由を知っておいてください。
OHSSの時に胚移植をおこなって、もし妊娠が成立すると、OHSSの症状が強くなるのです。
昔はOHSSで妊娠して症状が強くなり中絶せざるを得ないという症例もありました。
ですから、OHSSの可能性の高い方には、最初から凍結胚移植しかできないPPOS法が使われるのです。
ところが最近はOHSSになりそうにない方にまでPPOS法が使われます。
わたしは、このようなやり方には反対です。
なぜなら新鮮胚移植が一番安全で、妊娠率も高く、何より胚に凍結の影響の心配が必要ないからです。
OHSSならまだしも、何の障害もないのに最初から凍結することの意味が分かりません。
新鮮胚移植であれば、採卵周期に妊娠でき、最短時間で妊娠が可能です。
もちろん凍結費用や融解費用も必要ありませんから、経済的にも大助かりです。
数字のマジックに翻弄されて、医療サイドも患者さんサイドも凍結したがります。
これって変ですよ。凍結胚移植の妊娠が体外受精出生児の95%を占める国なんて他にないですよ。
ということで、私は、安全、安心、短期間妊娠、費用も安く済む、新鮮胚移植ができる刺激法を選択しています。
もちろん、OHSSの場合には凍結することは言うまでもありません。