こんにちは。Kinoshitaです。
移植2回が終わり、妊娠判定陰性で苦しい中
ERAやEMMA/ALICE検査を提案された方も多くおられると思います。
EMMA/ALICE検査についてまとめておきますね。
様々な研究から、
人の体内には適材適所に細菌が定着し、均衡を保っているということがわかってきました。
(NIH HMP Working group;Peterson,J. The NIH Human Microbiome Project.Res.,19:2317-2323,2009.)
着床や妊娠維持に関して、子宮内の細菌叢を適正にすることが注目され、多くの報告がされました。
(Benner,M.,Hum.Reprod.Update,24:393-415,2018.)
(Moreno,I.,Fertil Steril.,108:32-39,2017.)
子宮内には菌はいない!!
と考えられていた時代もありました。
ではなぜその考え方が変わってきたのか??
それは、医療技術の発展でした。
検査機器の発展により現在では微量の細菌の解析までできる様になったのです。
次世代シークエンス(NGS)
不妊治療をする方にとっては、名前くらい知っておいていいと思います。
この技術が開発されて本当に多くの検査が飛躍していきました。
当院でも他に
・着床前診断(PGT-A/PGT-SR)
・流産絨毛染色体検査(POC)
・出生前検査(NIPT)
で用いています。
この技術をめーーーちゃくちゃ簡単にいうと
DNA配列をとてつもなく早く、細かく調べることができる
ということでいいのではないでしょうか。
(DNAとかわからーんという方もいますよね。今度、不妊に関わる簡単遺伝学講座ブログもやりたいなと思っています)
(今では、小学生、中学生の授業で習う内容らしいです。私も驚き!)
これにより、
今までの細菌培養検査では見つけられなかった、
微量な細菌も検出が可能となりました。
すると、
子宮の中も膣と同じ様に、乳酸菌が豊富に存在し、
(みなさんの検査結果にはLactobaccillusと書いてありますよ)
乳酸菌が豊富な方が妊娠成績が良いという報告が出てきました。
(Moreno,Fertil Steril.,110:337-343,2018.)
(Salim,Hum Replod.,17:337-340,2002.)
(Moreno,Microbiome,10:1-17,2022.)
反復着床不全での妊娠率向上や
習慣流産の原因検索としての報告も出てくるようになりました。
(Haahr,Hum.Replod.,31:795-803,2016)
(Venneri,Endocrinol.Invest.,45:1151-1160,2022)
(Cela,Clin.Med.,11:1-16,2022)
次回は
EMMA/ALICEの結果ってどう返ってくるの?
治療は何をするの?
について書いていきますね。
Kinoshitaより)
EMMA/ALICE検査は知っているから、やりたいから最初からやります!
2023年現在では、治療開始時最初にやる検査というわけではありません!!
2023年現在、この検査は
先進医療として先進医療認可施設で保険治療中に実施できる検査となります。
移植2回実施して陰性だった方、流産を経験し不安を抱えている方などは
担当の医師にご相談されるのも一つです。
先進医療を受けられる際は必ず、
ご自身の医療保険をチェックしておいてくださいね。
先進医療認可施設では、
医療保険の先進医療特約が適応され、
経済的負担がかなり軽減された上で、専門的な治療を受けることができます。
ご夫婦「先生〜はいってないと思う〜」
Kinoshita「大切なことやから、しっかりチェックして問い合わせして聞いてみたら?」
ご夫婦「特約くっついていた保険でした!!!」とか「なんと親が私のために入ってくれてた」とか
みたいな会話が本当にたくさんあります。
私も、自分が入っているせっかくの保険内容を忘れないように
担当の保険の方に自分の医療保険内容を毎年説明してもらっています。
自分のことって、すぐ忘れちゃいますもんね笑
年末ですし、
これから先進医療も考えたいなとか、専門的なクリニック変えてみようかなとか
色々考えておられる方は、早めにご確認くださいね。
Kinoshitaは基本毎日午前・午後こちらにいます!
ご相談がある場合は受付でご指名くださいね
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