こんにちは。Kinoshitaです。

最新の論文で常に私がお話している内容がまとまっていたので取り上げてみます。

 

Hum Reprod.2018 Nov;33(11):2010-2017

本日のキーワードは採卵・38歳以上・累積生児出産率です。

 

累積生児出産率は患者の視点からみて最も有効な体外受精の結果を示す指標である。

簡単にいうと、不妊治療を頑張った人がどれだけ赤ちゃんを出産できたかということです。

 

38才以上の女性を対象

1回の刺激周期とその後の凍結融解胚移植において得られた累積生児出産率を評価しようと試みた。

 

特に高年齢の女性において採卵数と累積生児出産率にどの様な相関があるかを検討した。

 

今回の検討では38歳以上の4570名の不妊患者を対象とした。

 

累積生児出産率は38歳以上の女性において年齢の上昇に伴って優位な低下を認めた。

38-39歳:25.9%

40-41歳:16.4%

42-43歳:7%

44歳以上:1.2%

 

41歳までは採卵数の上昇に伴って累積生児出産率は上昇した。

44歳以降は採卵個数との相関は認められない。

 

Kinoshitaコメント

体外受精説明会でもお話することですが、

不妊治療をシンプルに最短で終了させるためには"成熟卵をどれだけ効率よく採卵するか!!"

これは本当に大切なことだと思っています。

 

当院では女性年齢とAMHによって不妊治療をご夫婦毎に変えていきます。

凍結融解胚移植を実施する上では

AMH1以上では1回の採卵でどれだけ多くの成熟卵子を採卵できるか!

AMH1以下ではどれだけ最短で多くの成熟卵を採卵できるか!繰り返せるか!

 

採卵という治療は本当に大切です

とりあえず1回採卵してみようではなく今の自分にあった採卵を1回目から実施していく。

今回のデータは不妊症で悩まれているご夫婦にとってはとても大切なものではないでしょうか。

 

 

私の毎年の楽しみですが、当院のもみじが今年も真っ赤に紅葉しております。

 

新しい選択肢を皆様に

木下レディースクリニック

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