おはようございます。
Kinoshitaです。
本当に歳をとると、どんどんと一年が早くなっていく様に感じますね。
12月に入り、当院では各部署が来年の目標を必至に考えてくれている時期になっています。
来年更に進化していく、stuff、clinicを作り上げるには、12月って本当に大事な時期だなと感じます。
さて、今回の情報は本当に正しく拡散されてほしいと切実に願います。
周りで悩んでいる人がいれば、ぜひこの内容皆さんが教えてあげて下さい。
では内容に入ります。
妊娠した患者樣をどん底に落とし込むのが流産だと思います。
不妊患者樣の平均年齢の上昇に伴い、妊娠しにくく、流産がしやすい現状が進んでいます。
そんな時代だからこそ、流産を正しく知ってもらいたいと思います。
テレビなのか、雑誌なのか、ネットなのかわかりませんが、
流産について何の根拠もないことを信じてしまい、傷つき、自分を責め、反省している方が本当に多い。
・・・泣
生殖医療を正しく理解されていない医療者が、患者樣を攻めるような事を言っていないことを
心の底から願っています。
こんなにも患者様が一人で辛い気持ちを整理されてこられたのかと思うと、
こちらの方(医療業界)こそが反省し自分達を責めないといけないと思わされます。
本当に胸が苦しくなります。
これだけは、必ず覚えておいて下さい。
流産したとしても、患者様に責任は全く全く全くありません!!
私が仕事続けたから?→違います
重い荷物を持ったから?→違います
風邪をひいたから?→違います
冷え性だから→違います
妊娠に気づかず風邪薬飲んだから?→違います
もう一度言います
流産したとしても、患者様に責任は全くありません!!
最低これだけわかって頂ければ問題ありませんが、さすがに内容が少ないので
流産について詳しく説明していきます。
流産には2種類あると思って下さい。
① 病気ではない流産
偶然、突発的に起こってしまう流産
② 病気で起こってしまう流産
本来ならば生まれてくるべき命が妊娠の途中で失われる
皆さんが気になるのは、もちろん②の流産ですよね。
しかし、②の病的な流産の頻度は全然高くはありません!
→②は不育症となる患者様のことです。
まして
患者様の行動で病的な流産が増えることはありません。
人は受精卵の時期から多くの異常を持っていると、
生まれてこれないという自然の中で生きています。
これを自然淘汰されるというのでしょう。
ではなぜ、最近になってそんなことが言える様になったのか?
それは、人の設計図となる染色体検査ができる様になってきたからです。
昔は染色体の検査などできませんでした。
だからこそ、わからなこと全てを疑い、疑わしきは罰せよという意味で、
妊娠初期は安静、安静、入院となっていました。
しかし、実際流産された方の染色体検査をしてみると
流産された方の80%以上が染色体異常で流産している
ことがわかりました。
仕事を続けても、荷物を持っても、
風邪を引いても、冷え性でも、
入院しても、
染色体を変えることはできません。
妊娠ができたとしても、自然に染色体異常は出現し、流産が一定に起きてしまう。
流産率
~35歳:15-20%
35-40歳:20-30%
40-42歳:30-40%
42歳以上:50%以上
この数値を正しく受け止めながら、出産を勝ち取る必要があるんです。
最後にもう一度しつこく言っておきます。
流産したとしても、患者様に責任は全くありません!
自然の中で起こる現象をしっかりと受け止め、そして前向きに妊娠に向けてトライして頂きたいと思います。
この内容が当たり前だよね!と言える社会を
皆んなと一緒に作り上げれればと最近特に思う毎日です。
②で悩まれている方にとっても大切な内容です。
不育で悩まれている方への詳しい内容もアップしていきたいと思います。
不育検査・PGSについてなど知りたい情報もたくさんあると思います。
またしっかりとアップしていきます。
流産で心から悩まれている方
一緒にこの壁を乗り切りましょう。
木下レディースクリニック