こんにちは。Kinoshitaです。

当院の患者様であればもうご理解いただいているかと思いますが、

まだまだ知らない方も多くいらっしゃるので記載することにしました。

 

”精子はためないで” ”射出する事”

 

これをいうと大抵の旦那様はびっくりした顔をされます。

これは専門的でない本やネットには禁欲期間は何日がオススメです!

貯めれば精液量が増えますとだけ書いてあるからでしょう。

 

確かにWHOのガイドラインでは精液検査に際しての禁欲期間を2~7日にするという記載がされています。

これをそのまま受け取り間違った解釈で記事にしているのだと思います。

禁欲と書いてあるのだから、だったら長めに禁欲してためようと思ってしまいますよね。

 

これはあくまで精液検査をする上で期間を区切り、データをわかりやすくしただけであり、2〜7日の禁欲期間での妊娠率を検討したわけではありません。

 

妊娠しやすい禁欲期間については新たに検討が必要であり、日本や海外の不妊学会でも精子については多々発表がでてきています。

 

精子は毎日作られます。

貯めて数を増やそうと思っても、古い精子は死ぬだけでなく生きている精子にまで

悪影響を起こさせます。

(酸化ストレスが精子の破壊を促し精子DNAまでも狂わせ、精子形成も悪くなる)

 

精液量だけ増えても質が悪い精子が増えては意味がない!という事です。

 

では、量も質も両方共に良い状況を考えるとどうしたらいいのか??

精液所見で悩まれている方には、

当院では最低でも週に2回は射出するように指示をしています。

また禁欲期間としては最長7日以上にならないようにお話しています。

 

年齢がいくと男性の方が常にこの状況を作ることが難しいことは理解しています。

まして、禁欲期間を守るだけで妊娠率が劇的に上がるわけではありません。

奥様の状況に合わせて、どの時点から男性が射精調整をしていくのかもアドバイスさせて頂いています。

 

禁欲期間、精液所見についてよく用いられる文献:

Fertil Steril 2005; 83: 1680

 

学会:2017ESHRE(ヨーロッパの学会)

最近では精子・酸化ストレス・DNAフラグメンテーションについては多くの発表がされています。O-130, O-193, O-194・・・

 

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