こんにちは!またもや胚培養士のRYOです。
今回は受精卵の成長「胚盤胞」についてまとめていきます!
分割期・桑実胚期を経た受精卵は、培養5日目~7日目において胚盤胞へと成長します。
胚盤胞は、将来赤ちゃんになる部分(内部細胞隗:ICM)と、将来胎盤になる部分(栄養外胚葉:TE)が識別できる状態のことを言います。
正常に受精した受精卵は分割期・桑実胚へと成長後、くっついた細胞の塊の中に「胞胚腔」という隙間ができ始めます。胞胚腔はどんどん広がっていき、やがて内部細胞隗(ICM)と栄養外胚葉(TE)が識別できる状態にまで成長します。この状態を、完全胚盤胞といい、胚盤胞凍結をする場合は完全胚盤胞以降の受精卵が凍結対象となります。
その後、成長した胚盤胞は透明帯(卵の殻にあたるもの)から脱出し始めます。
胚盤胞がどのように成長していくのか、イメージがつきましたか??
次は胚盤胞の評価方法について詳しくご説明していきます!
胚盤胞は、例えば4ABというように一つの数字、二つのアルファベットを用いて評価
を付けます。
数字は胚盤胞の成長段階を表します。成長段階は、胞胚腔の広がりと孵化の程度によって1~6段階の評価を行います。
一方二つのアルファベットは、左から順にICM、TEを表し、それぞれA~Cの三段階評価を行います。
胚盤胞移植する際は、当院の過去の解析結果をもとに作られた基準に従って、最も状態のよい受精卵を移植に用います。
ちなみに、「胚盤胞の発生率ってどのくらいなの?」という疑問を抱いた方は多いのではないでしょうか??
当院の治療に基づいた胚盤胞発生率はおおよそ30~50%ですが、中には60%以上が胚盤胞まで育つ患者様もいらっしゃいます👀
一般に、年齢が上がるとともに胚盤胞発生率は低下する傾向あります。
さて、ここまで受精卵の成長と評価についてお話してきましたが、評価が低い受精卵は妊娠しないの…?と不安に思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません!!
凍結の対象になった胚盤胞は、そのすべてが妊娠する可能性を持っています。
あくまで見た目、形態学的な観点に基づいた評価ですので、妊娠するかどうかは実際に移植してみるまで誰にも分かりません。これは培養3日目の受精卵でも同じことが言えます。
なので、評価が低いからといって落ち込む必要はありません!!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます☺
見学ルーム・木漏れ日テラスの開放の際には胚培養士と直接お話しができますので、
ぜひお立ち寄りください!
浅田レディース品川クリニック
港区港南 品川駅港南口より徒歩3分
浅田レディース名古屋駅前クリニック
名古屋市 名古屋駅桜通口より徒歩3分