現在小林製薬の紅麹による健康被害が問題になっています。
サプリメントや、機能性食品について、私は以前から多くの点で疑問を持っていました。
私の最初の研究は、女性ホルモンのエストロゲンと過酸化脂質であり、抗酸化剤には何十年も前から興味を持っていました。
我々の細胞が生まれた太古の地球環境では、酸素濃度は5%でした。ヒトの卵はこの5%の酸素濃度で培養しています。現代では、酸素濃度は20%になりました。酸素はエネルギー源であり、エネルギーを生み出すのに必要ですが、同時にスーパーオキサイドや過酸化脂質のように毒となります。
自身の健康管理と老化防止のために作った、抗酸化剤のみのサプリがAsadaサプリⅠです。
このAsadaサプリⅠは子宮内膜が厚くならない人に対しても、子宮内の低酸素環境を守るためにとても重要であり、患者さんに服用してもらうこともあります。
血管が多く高酸素環境になりがちな子宮の中で、子宮内膜は低酸素環境を作るために厚くなり、子宮内膜は毛細血管ばかりの組織なので、長持ちせず、毎月作り替えなければならないというのが月経のメカニズムです。
AsadaサプリⅡは免疫力を高めるために作りました。
腟内には多様な菌がいますが、子宮内は無菌だと言われてきました。近年子宮内にも多くの菌がいるのではないかという仮説もありますが、その説に対してはあまり賛同できません。菌が多く存在するならば、着床どころではないからです。
子宮内膜は毎月入れ替わるので、慢性子宮内膜炎という概念も、エビデンスレベルはあまり高い評価でないと私は考えています。
世間一般では、新型コロナウイルスが蔓延していたときに検査で注目されたPCRが大々的に行われるようになったので、NGS (Next-generation sequencing) という機械を使えば、ほんの少しのDNA・RNAの切れ端でウイルスの変異を検出できます。実際に感染が起こっているかは定かでありませんが、わずかな菌がいた証拠を掴めます。
子宮内も腸内と同じようなフローラ(細菌叢)があるとされています。腸内とは細菌の数が桁違いどころか全く異なるため、それで妊娠の可否を説明することは本来無理だと考えますが、子宮内フローラを整えるのに有効であるため、患者さんにAsadaサプリⅡを服用してもらうこともありました。
子宮内フローラを整える腟錠に関しては、検査メーカー推奨の製剤が、細菌の出所がはっきりしない東欧で作られた非常にいい加減なものでした。その上はなはだ高い値段で販売されており、このようなものを患者さんに購入してもらうには抵抗があり、細菌の出所が明確で信頼できる製剤を自ら作りました。それがAsadaサプリⅢです。
乳酸菌が数多く入っているというサプリメントを見ると、これらのビジネスは適当なものが一杯あり、実際にはどのような菌が入っているかわからず、安いためたくさん混ぜて売られています。この現状は大変憂うべきものです。
新型コロナウイルスの蔓延で我々が経験したように、細菌やウイルスは次々と変異していくため、中身が変わっていくわけです。培養条件がよいため、変な菌が混入すれば、それが圧倒的に増えてしまうことも十分にあり得ます。
現在では、善玉菌、悪玉菌、なんて言っているようではだめです。より詳しく調べれば調べるほど菌の世界はまだまだ闇の世界であり、はっきりしていないことが山ほどあります。
例えばヤクルトはシロタ株のように、菌が変異していくので、元の株を凍結保存して品質を保っていると聞いたことがあります。
菌の変異や感染の防止を適切に管理しなければ、乳酸菌などのビジネスはできないものです。なんにでも乳酸菌を混ぜて、とにかく安く作成して高く売るというビジネスが世の中に蔓延しています。
浅田サプリⅢは飲んでもよいし、腟内に入れてもよい、腟の健康のためにとても役に立つものです。もちろん腸の健康にもよいものです。私自身浅田サプリⅢを飲んでおり、患者さんにも安価で提供しています。
みなさんも細菌ビジネスへ簡単に飛びつかないようにしてください。
サプリメントはピンキリです。本当に信用できるサプリメントなのか、特に乳酸菌においては適切に管理されて出所が明確なものなのか確認した上で購入していただきたいものです。
健康食品はそれほど正しく管理されていないので、サプリメントも含めて健康被害はこれからも次々と現れてくるのではないかと懸念しています。
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