こんにちは!
胚培養士のH.Tです。

タイトルにもあるように当院では2024年4月から『透明帯除去培養』を開始します👏
(浅田レディース品川クリニック限定)

『透明帯除去培養』 と言われても、なかなかピンとこないかもしれませんよね😐

『透明帯除去培養』 とは卵子・初期の受精卵の周りにある透明帯という殻を除去して、中身の受精卵の部分だけを取り出して培養する方法です。
受精卵は通常、胚盤胞まで成長すると透明帯から孵化して子宮に着床します。その為、透明帯は体外の培養では必ずしも必要ではありませんので、除去しても大きな問題はありません。



 △通常の卵子 ▲透明帯 →透明帯の取れた卵子


「でもなぜ除去する必要があるのか?」という疑問がありますよね。
それは受精卵と透明帯が癒着し、第一分割時にその癒着部から細胞質断片(フラグメント)が発生し、それが胚盤胞への発育を邪魔している可能性があるからです。


 通常の受精卵↑  受精卵と透明帯の癒着↑  繊維状構造による結合↑

そのため、癒着や繊維状構造が観察された受精卵には第一分割前に透明帯を除去して、フラグメントの発生する要因の一つを取り除くことで、胚盤胞への発育を改善することができることが近年日本の不妊治療施設から報告されています👏
(Yumoto et al. J Assist Reprod Genet. 2020)

受精卵と透明帯に癒着が見られ胚盤胞まで成長しない 」「フラグメントが多く胚盤胞になりにくい 」などのお悩みのある患者様には有効な治療法になる可能性があります。

しかし、この方法は未だ発展途上の培養法であり、またフラグメント発生の機序は癒着だけではないと考えられますので、透明帯除去培養を行ったとしても改善されない場合も考えられますが、ご興味のある方は診察の際に医師までご相談ください。

次のブログでは、透明帯除去培養に関するQ&Aや料金設定について解説しますので、ご確認ください!

 


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