こんにちは!
胚培養士のOですニコニコ

受精後の卵子には、卵子(お母さん)由来の染色体と精子(お父さん)由来の染色体が存在し、それぞれが前核とよばれる核を形成します

 

通常、受精操作の翌日に受精卵の観察を行い
前核が2個見られるものを正常受精卵と判断しています


そんな前核をよく見てみると、核小体と呼ばれる小さな丸い粒が確認できます


  
実はこの核小体の分布にはパターンがあり、
2つの前核が接している面に集まっているものと、バラバラに散らばっているものがあります



  

近年、この核小体の分布と、核内の染色体の分布が一致するという報告がされました

核小体が集まっている、すなわち染色体が集まっている方が、染色体の分離異常を引き起こしにくいと言われています

そこで私たちは、核小体の分布を見ることによって、胚を傷つけることなく染色体異常を持った胚を見つけることができるのではないかと考えました

こちらは先日大阪で開催された第28回日本臨床エンブリオロジスト学会 学術大会にて
ポスター発表した内容です!

通常、受精卵は1細胞→2細胞→4細胞・・・と倍々に細胞が増えていきます

  
しかし、しばしば1細胞→3細胞以上に分割してしまうことがあります


これをDirect Cleavage(DC)と呼び、胚の染色体異常を引き起こしていると考えられ、胚盤胞に成長する割合が通常よりも低くなることが知られています

では、核小体の分布を見ることで、染色体異常を引き起こしていると考えられる
DC胚を予測することができるでしょうか?

...残念ながら核小体の分布からDCを引き起こす胚を予測することは難しいという結果となりました

しかし、核小体が集まっており、かつDCを起こさなかった胚は、核小体がバラバラの胚より胚盤胞に成長する割合が高いことがわかりました


今後もより良い胚培養のために研究を重ねるとともに、様々な学会等で・情報の収集・発信をしていきたいと思いますニコニコ

 


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