ああそうか僕は虫なのだとそう考えた時期がありました。学校からの帰路 誰とはなすことなくまた 誰もいない家へ向かう。蟻はせっせと巣の為に食べ物を運ぶ。それはもう生まれてからの本能でしょう。僕は学校へ行き、人の評価を持ち帰ることが僕の本能だと思っていたのです。他人の視線を気にして、教室の隅っこで話しているクラスメイトに聞き耳をたて自分のことを言っているのか気にして…。テストでは点数を。僕は自分の評価をえらく集めたもんです。

蟻はエサを。僕は評価を。本能のままに気にして生きてました。なのに他のやつらは知らんぷり。見向きもしないのです。頑張ってるのに相手にされない虫に思えて仕方がなかったのです。いまはどうか。僕はたぶん気づきました。僕のそれは本能ではなく習慣であったと。虫の本能は生きるため。本能というのはもっとたくましくけたたましいものでなくてはならないと気づいたのです。 他人の視線に怯えるとかそんな下向きなものと蟻の働きを比喩するのはおかしかったですね。

いまはどうか。少なくとも自分の成長の為に傷ついてます。前向きに。ようやく虫になれたのだろうと思ってます。