ららぽーとへ行くと懐かしい顔ぶれだった。

3人が集まれるとわかったのは1時間ほど前だった。

幕張のパーキングエリアで小島君の携帯を鳴らしたときにはカーナビの中でミヤネ屋が流れていた。

現地についてからもしつこく、自衛隊について頭の堅そうないかにもな人たちが討論を交わしている。

小島君に電話をしたのはそれぐらいの時間間隔だった。

それでも、集まれたのは運が良い。普段あれだけ惜しんでいる時間を、今はふんだんに使っても構わない。3人の暇の一致はそんな気分にさせた。


まわったのは服屋と靴屋といったところだが、何も買わなかった。服は一人でも買いにいく。lessonのあとなどに千葉である程度のものは買える。この場所に別に格段にいいものが売ってるとも思わなかった。ただ、仲間と服屋めぐりという行動に満足していた。

昼飯時にはカツ丼を食べた。カツ丼は久しぶりだ。焼き肉などは手軽に家で食べれるが、カツ丼だと家から10分離れたスーパーで買う以外に術がない。朝から何も口に物を入れていなかったおかげがこの日は残すこともなく完食できた。

ある程度満喫すると、下田くんの家へ向かうことになった。

下田くんの家ではaikoを鑑賞。最近のライブというものはこうもライトがふんだんに使われ、幻想的なのかと驚きの連続だった。ライブに行ったことはない僕はそこにいる人数の多さがまず衝撃的だった。ライブには興味をもったこともあるし、行きたいと思ったこともある。ただ誰かとわざわざ約束して行くのも億劫と感じ、また一人で行くほどの思いではなかった。だからライブははじめて見る機会となった。なにより驚いたのは、一人の歌手にこうも人が集める力があるのだということだった。僕はその魅力が羨ましく感じつつもあった。

下田家からの帰り、道順がわからない僕はカーナビに千葉駅と入力する。小島君を駅へ送り届けるためだ。

右へ行き、左へ曲がる。つけたばかりのカーナビは12万とは思えないくらいに性能がいい。アルトの走行距離はカーナビをつけてから何日も経ってないのに何キロものびている。その距離をカーナビは一度も迷わずに案内してくれた。信頼するに十分だといえよう。

「左折です」

気づくと霊園の前だった。僕は霊感はない。子供の頃から寒気はよくあるが、信じてはいない。ただ、その寒気がやってきた。なにかいる。そう感じた。

あの時のことは忘れないだろう。