私は、50歳で保育士資格を取得して以後4年間保育園で働きました。
その経験を踏まえた私から、
50代で保育士資格取得を目指す方へ向けてのメッセージです。
すでに保育園で長らくパート勤務し、
色々な事情を熟知された上で一念発起、
「どうせ働くなら資格を取って働こう」
という方には必要のないものです。
全く保育園の実情を知らないのに、
「赤ちゃんと過ごすのは楽しそう」
「自分の子育てが上手くいったから、その経験を生かして働こう」
と、イメージ先行で保育士資格を目指している方に向けて、
役立てて頂くことを願っています。
まず私からの一番のメッセージとしては、
資格取得を目指す前に、保育園で実際に働いてみて欲しいということです。
その現場を自分の目で見て、
「ここで働きたいのか、働けるのか」
ということを判断する。
多くの保育園は、たいてい人手不足ですので、
保育士資格がなくても、保育補助という形で働けることが多いです。
私のように、公立保育園の短期パートに応募してみるのも良いかもしれません。
私はこのパートを経て、資格取得を目指すことに決めました。
ただし、私の場合の動機は、
「パートをするにしても、資格があれば時給が高くなるから」
という軽いものだったので、
後々にその覚悟の足りなさで苦労することが多くありました。
何せ、保育士資格を取った上で就職をすると、
こちらの覚悟の如何に関係なく、
会社側、特に現場では、
「資格があるんだから、これが出来て当たり前」
という目で見られます。
おばちゃんであろうが、新米であろうが、
現場の目はけっこう厳しいです。
口には出されなくても、
「使えないおばちゃんが来て迷惑だな…」
と思われてるんだろうなぁと感じるのは辛いものです。
保育士資格があるだけで、
本当に簡単に就職口は見つかります。
ですが、それは資格があるなりの働きを求められるという、
厳しさと表裏一体なのです。
そのような現実があると分かった上で
資格取得→就職を経たのであれば、
本人の覚悟があるので、現場への適応もしやすいかと思います。
私のように覚悟が足りない、
イメージ先行のおばちゃんには、
本当に厳しい世界でした。
しかし、そんな私でもいくつかの適性があったので、
厳しい世界から脱落しないですみました。
適性①
体力、気力。
私には、ランニングで培った体力、掃除習慣で保っている気力があったので、
助けられました。
特に、体力は不可欠です。
0,1歳児は抱っこする局面が多いですから、腰にも負担あります。
毎日の散歩もあります。
更年期前後の50代女性にとっては、
この体力が大きなポイントになると思います。
20代から順調に保育のキャリアを積んできた女性なら、
主任か園長クラスになる年齢。
その役職ならば、この年齢でも体力的には十分やっていけると思います。
事務仕事がほとんどの役職ですから。
しかし50代で初めて保育士になった場合は、
年齢による仕事軽減の容赦は通常ないと思います。
適性②
子どもが好きなこと
当然な資質であるような気もしますが、
「あなた、本当に子どもが好き?」という方もいました。
私の場合は、「自分が子どもを好き」というよりは、
「自分がまるで子どものように遊ぶ」傾向がありました。
なので、子どもと触れ合うことは楽しかったです。
適性③
お掃除が好きなこと
公立保育園には掃除を専属でしてくれる人がいましたが、
私立保育園では、掃除も保育士が交代で行います。
「掃除は保育士の仕事じゃないわ」と、
嫌がる人もいるそうですが、
私は、楽しく掃除をすることが出来ました。
適性④
PCが得意だったこと
保育園での書類作成、作品作りは、
PCやMacのスキルが不可欠でした。
当然のように求められるこれらのスキルも、
私はこなすことが出来たので、
その点は良かった、と心から思っていました。
以上が、私からのメッセージの前半です。