海で、慧君とキスしたあの日から1週間近くたった。
慧君とは相変わらず友里には内緒で会っている。
友里とは今までどうりの関係でいる。…つもり
友里は少しずつ元気がなくなるというか
どこか私と距離を置くようになった。
「ねぇ…最近なんで友里、冷たいの?」
「…そんなことないよ」
「でも、よそよそしいしさ」
「関係ないじゃん」
「あるよ!だって親友でしょ?」
「し…ゆ…じゃ…い」
「え?」
友里が俯きながら発した言葉は聞き取れなくて聞き返す。
「だから!!親友なんかじゃない!」
今まで見たこともないくらいに友里が声を荒げている
「親友でしょ?なんて良く言えたね!先に裏切ったのはあんたのくせに。
私が気づいてないとでも思ってたのに?!そんなに鈍感じゃない!」
「ゆ・・・り…?」
「どうせ笑ってたんでしょ?私が何も気づいてないと思って!
慧と二人でこそこそして。」
「ちがっ!」
「違わない!!あんたは親友って言ってる私の彼氏を好きで
私に内緒にしてた!!私のことバカにしてたんでしょ?」
「ゆり…聞いて…」
「今まで散々聞いても何も言わなかったのはそっちでしょ?
私がどんな思いで知らないふりしてたか、あんたは分からないんだよ
私がどんな思いであんたと一緒にいたか…私の気持ちなんて分かんないでしょ?」
私は俯くしかできない
泣きながら怒鳴る友里の姿が痛々しい。
「…もう、私に、関わらないで。…これ以上、惨めにさせないで」
そう言って、去っていく友里の後ろ姿は
とても小さくて
あんなに小さな体でどれだけの事を溜めこんだのだろう。
そうさせたのは、紛れもない私。
友情というものはこんなにも簡単に壊れた。
悪いのは全部私。
だから…けじめをつけよう。
―――慧君と…さよならをしよう。
【続く】