「デジタル」という世界は、「ヒトの現実」世界とは異なり、「電脳(仮想)空間」が主体になる話をしました。

基本的に、構築したサービスのデザインベースは「未来」を想定したものとしていますが、どうしても現実(リアル)世界の影響は大きくて、初期時はそれを考慮したサービスを具体化するしかありません。

「リアルでのキャッシュレス」の観点と、「バーチャルでの自動(プログラミング)化できるデジタル価値」の融合点を妥協しながら探すという話です。


結果として、DXの理想とは少し違う形になるのですが、それでも確実に一歩を踏み出すわけです。


なぜ、こんなことが起きるのかですが、どうしても歴史と技術改革の関係は複雑という話でして、「ローマは一日にして成らず」なのです。

そもそも、金融の歴史で見ると、ホールセール(大口)やリテール(小口)という概念があり、相互の処理が全く違うわけです。

特に違うのは「与信」処理の部分です。


「大口」は与信がある対応で、「小口」は基本的に与信無を前提とした処理になるわけです。

それに対して現代のDXの概念は、大口とか小口の切り口ではないので、ホールセールやリテールの議論ばかりをしていても、そもそもの切り口が違うものなのでダメなのですね。


それゆえ、「与信」の扱いも今とは違う概念が加わりますから、「電脳」というか「エコ」という機械的なデザインを追加してシステムにおける業務処理を考えるべきなのです。


つまりは、2022年あたりの金融システムは、既存のヒト社会(紙幣)に、機械環境(電子)が足を踏み込むような、電子マネー的処理をデジタル側に少し開放する動きだと考えます。

ただ、2023年は、デジタル側への踏み込みが、もっと深くなるのだと予測しています。


本日、DAMS(デジタルアセットマーケッツ)での取引が開始されました。

単純に「デジタルゴールドコインの売買」をする、そういう話なのかどうかということです。