5G高速通信の時代と、次期型の分散技術系は相性が良いと考えている。

それはシステム的な話ではなく、ビジネス的な面で見た場合の話だ。

ビジネスといっても、やはり極端な機械化を追求していくエリアの話である。

機械化って怖いと思うのだが、ヒトの能力の限界というのは色々ある。

スピードもそうで、自動車より飛行機であり、優れたサービスというのは機械が無いと実現できない。

キャッシュレスが全面に出てくると、金融はどうなるのだろうか。

キャッシュレスを実現するものがシステム技術だとすると、金融での収益(利益化)より、システム面での収益が重要になってくる。

そもそも、低金利環境で金融のロジックにて利益を出すことが難しくなっているわけで、どんどんと機械化し、システム的に金融業務を実装・自動化し、その処理自体による収益化を目指していくと考えている。

よって、金融機関は未来に向けてシステム企業として進む、これは大手外資系の経営トップ達が常にそのように説明している。

人件費コストからシステムコストに主体がシフトし、システムの優位性による収益の依存度が高まる方向にある。

収益化のため能力の高い人材を求める時代から、能力の高いシステムを求める時代になりそうだし、そういう高度なシステムが色々と出てくることも事実である。

だから世間ではフィンテックと騒いでいるのだろう。

金融単体では食えなくなるのだろうか、巨大なJPモルガンですら自分達はすでにシステムのプロだと言っていたが、その事が良く理解できる。

さて、システムベンダー側はというと金融側に向かうことになる。

システムの仕事だけでは食えないことを多くのベンダーは理解している。

色々とフリー物が沢山出回っていて、さらに品質が高く高性能なものまで出てきている。

そういうのは定形業務には相性が良くて、安価に普及するだろう。

非定形業務の特殊分野は簡単に参入できない。

次世代の金融にはそういう特殊なものが要求される。

金融というのは、理想として金融業務そのものがシステムになると思っている。

金融のシステム化ではなくて、金融自体がシステムになるのだ。

つまり、システム屋は金融業務に入り込まないとそういう対応ができないというのが、西本の見方である。

金融機関はシステムベンダー側に、システムベンダーは金融機関側に、つまり、共に同じ方向に向かっていくのが、次世代金融の姿である。

もう、金融はシステムそのものなのだという話である。