真面目に国民が働いた結果、経済は発展し、日本は大国となり大成功となった。
だがそのあとに、結果としてバブルが出てくる。
日本は金融に甘すぎた(つまり、大きな利権が与えられた)時代である。
その時期に世界から色々と指摘を受けるのだが、金融(日本)がおかしくなり始めたのは、ここからだと思う。
資本主義の根本は実力主義であり、実力のないもの(国際的にみて日本の金融機関)が資本主義の世界で力を持つことは許されないとなる。
国際圧力はさらに高まり、バブル期に銀行はBIS規制を受け入れることになる。
高騰する土地の評価を組み入れる交渉で、BIS規制の難題を日本の銀行は乗り越えられたのだが、外資金融は流石に実力で上手だった。
もう一つ交渉が証券側であり、そちらでボコボコにされた。
外資金融は証券側の先物の導入で世界で割高の株式を売ると宣言していたのだが、バブルで強気になっていた日本金融は外資に負けると思っていなかった。
正面きって、日本流の理屈を通そうとしたのだが、そこが甘かった。
先物という、資本主義の武器というか、そういうレバレッジの強さと、リスク管理の概念を理解していなかったのだ。
米$を持っているとか、そういう表面での強気もわかるのだが、金融工学がわからない中で、先物(とオプション)を導入した結果が大変なことになるとは思わなかったのだろう。
外資金融は宣言していたとおりのことを徹底して行い、日本バブルを崩壊させた。
資本主義を理解しようと考えたのは、バブル崩壊後になった。
バブルの崩壊後、負の連鎖が始まり、日本は長期の不景気状態に入る。
相場がダメになったというより、それによる連鎖で不動産神話が崩壊し、不良債権が問題になるのだ。
担保力というか、信用力の極端な低下である。
そもそも、バブル末期あたりでも、日本産業は限界に来ていたわけではなかったと思う。
金融が駄目にされて、産業まで影響を受けたというのが正しいと思う。
金融機関がダメになると産業までダメになるが銀行とか資本主義の理論である。
不良債権の意味、ここを理解していないとダメなのだが、それが金融と日本を苦しめる結果になる。
当然だが、個人も大きな痛手を負う。
バブル崩壊の時にわかったと思うのだが、金融のロジックが世界に接続(世界標準を受け入れる)したとたん、価値の定義が世界基準になり、価値が修正されてしまったのだ。
だから価値の定義をしっかり理解しておかないと、今のマネーも、昔の証券のような状態かもしれないよって西本は言っている。
その中で、今回はFATFが話題になっている。
このあたりも、世界標準になるということだ。
西本からすると、日本にもFATFが必要である理由が明確にある。
なぜ、ユウチョBがこの時期に問題にされるのか。
実はこの問題は最近の話ではなく、すでに長く続いているのだが、日本が全く改善しないでダラダラしているため、そろそろ勝負をつけにきたというところだ。
時間切れなのだが、そもそも難しい話なので、不真面目なわけではない。
今回、FATFで指摘されているのが金融機関の口座開設の業務であり、個人確認が不十分であるという点だろう。
特に地方のユウチョB。
実際に簡単に口座を作れているケースが多いようで、それが悪用されてマネロンに使われている事実があるという。
このあたりが問題になっていると理解している。
今回の指摘により、場合によりFATFから何かの指導が出される可能性が高い。
内容によるが、最悪なのは金融として監視対象と評価された場合である。
日本金融が世界の中で金融機関としてふさわしくない評価がでると、どうなるのだろうか。
国際決済にまで影響が出るのだろうか。
銀行経由の海外送金で、相手となる外資金融が日本の金融機関を拒否することも考えられるのか。
これは非常に大きな金融リスクになるのだが、本当にそこまでやるとは思えない。
消費増税をFATFが始まる10月に設定したのも、政治的に上手だよね。
開き直り戦略なのだろうか、日本経済を悪化させて、世界にとって良いことなど無いと言いたいのだろう。