そもそも、「金融」の意味とは・・・考えたことがあるだろうか。

定義としては「資金的に余剰となる者から、資金が不足する者に用立てること。」である。

金(マネー)を融するわけだからその定義の通りと思うが、近年においてそういう意味で金融を理解をしているヒトって、殆どいないのではないだろうか。

もう、金融の役割は変わっているのだ。

この概念でいくと、①「金利を設定し、金利があるからマネーを貸付け、マネーを借りたほうは金利を支払いそれ以上の利益を出す。借りたほうは確実に返済できることが前提である。」

もしくは、②「配当か売買益があるから出資し、出資金により事業を立ち上げ拡大していく。」

①は債券系で、②は株式系であるが、現状を考えると①は金利がゼロみたいなもので非効率の状態にあり、②についても成功する確率が高い事業は、どれくらい存在しているのかという話である。

そういう意味で今の金融は非効率そのものであるが、非効率になると資金は引き上げられて逆金融の状態になる。

それになってしまうと金融の意味がなくなり、資本主義の定義もおかしくなるので、そうならないようにするのだが簡単な話ではない。

実際に、今の金融機関は上記の事で収益を出せなくなっているし、それをコアの仕事として考えているのかも疑問である。

だから言葉の定義と現実が違うことも矛盾であるが、現実とはそういうもので矛盾を普通に納得し受け入れている。

今の金融はあまり言うと怒られそうだが、「マネーで儲けること」が理想であるが、現実は「どうしたら儲けられるのか」に悩んでいる。

そしてこの儲けるというのは金融ではなくて、資本主義の定義なのである。

資本主義と金融をペアだと思うからそういう頭の中で矛盾が出てくる。

西本が定義する金融についても矛盾前提で表現しているので注意していただきたい。