「武士は食わねど高楊枝」、こういう諺みたいなのが日本にはある。

誇り高い武士が、実際は生活が貧しいため、食事すらできないみじめな状況であっても、あたかも食べたかのように楊枝を使うことで、見栄をはるというものだ。

海外では、「白鳥」に例えられるのだろうか、優雅に泳いでいても、水中で足をバタバタさせて忙しいというのが現状であるということ。

何だか、日本の金融もこのように見てしまう。

つまり、一見大丈夫そうに見えていても、実は外資に対して気になってしかたない日本人が見える。

日本のアジアにおける証券シェアもどうだろうか。

優れた機能を持っていても、別のどこかに問題があることは確かだ。

多分、その原因を分かっていても、簡単に手を出せない内容なのだろう。

昔から、利権がからむと、話はややこしくなるものだ。

形だけの最良執行を方針として出しても、それが海外の本筋と中身が違うことを知る顧客は少ないというのも事実だ。

だが、そのような状況も来年あたりに変わるのかもしれない。

日本においてPTSが弱いのは、ダークプールと同時期にサービスされたこともあり、流動性が分散されてしまったことが大きいと思う。

流動性はマーケット要素として非常に大きいが、その流動性の供給源として信用取引が使えないことが課題であった。

機能面でいくら優秀であっても、レギュレーションの問題はどうすることもできない。

ただ、そこに抜け道がありそうだということだ。