新物のセンスは素晴らしい。

しかし、新物にはそれなりの問題がある。

ノウハウが不十分ということに起因していると思うのだが、問題が出たときの対処方法がわからない。

さらに、そういうものに限って問題が多く発生するから悩みの種だ。

それでも、圧倒的と言える価格優位性は大きな魅力であり、将来的にこのネットワーク型のクライアントサーバ(今では死語?)の概念は広がるという確信をもっていた。

この時のノウハウが、実は今にも生かされている。

ノウハウが無い時に、苦しんで得た対処方法やアイデアなどが本当の意味でノウハウなわけで。

そして、将来のコア技術になると確信したのは、価格優位性だけではなかった。

確かに価格自体が安いというのもあるが、箱が小さい(→設置場所の自由度が高い)、消費電力が少ない、パーツが安いし種類も多いなどなど。

記憶媒体も小さくて安いものが出てきた。

しかし、それ以上に大きい要素があった。

上記は、ハードウエア的な観点なのだが、実はそれより重要に思えたのが、ソフトウエア的なものだった。

ウインドウやマウスという、全く新しいユーザーインターフェースが革新的に見えたというのが一番の理由だろう。

ヒトと機械の距離が近くなったという、直感的なものがあった。

将来、機械はヒトのパートナーになれると思ったのが、このIT革命だった。