これは、かねてから俺が考えていることである。
明確な答えは出ていないが、今のところの自分なりの考えを書いてみよう。
日本の産業は戦後、著しく成長した。特に自動車などの生産業の発展は凄まじかった。
レースの世界でも、それは結果が証明している。
とかくホンダばかりの話になるが、2輪の世界では1961年、マン島TTレースの125、250の2クラスで1位~5位を独占。4輪では1964年からF1に参戦、翌年に初勝利を挙げている。
1966年は、2輪、4輪ともに素晴らしい成績を残す。2輪のWGPでは全クラス制覇、4輪では、F1ではないものの、その下のカテゴリーであるF2でホンダエンジン搭載車が開幕11連勝という成績。
日本のモータースポーツにおける、メーカーの最大の功績は、こうした高い技術力によって世界的に日本が優れていると証明したところである。
もしも日本が産業大国でなかったなら、間違いなく、モータースポーツという文化が日本に伝わる時期は遅くなったはずである。
しかし、メーカーにとっては、レースは自社の製品を試し鍛える場所だった。
そのために、ライダーやドライバーは外国の優秀な人材を起用するのが当たり前だったのである。
メーカーの最大の罪は、真にそこにあると俺は思うのだ。
メーカーにとって、「レース=実験室」であり、「レース=スポーツ」ではなかったのだと俺は思っている。
これは戦後著しく発展を遂げた自動車産業国であるが故の悲劇である。
スポーツという考えがなかったからこそ、世界的に活躍してもそれは庶民に伝わることがなかったし、メーカーもそれでいいと考えていたのだろう。
もしもこの時期からレースをスポーツと認識できていたとしたら・・・。
おそらくは、今の日本のモータースポーツの現状は違っていたであろう。
もちろん、いいほうに、である。
たられば、を言っても仕方ないのだが・・・。
技術力ありきということがわかった現状で、それをスポーツと認める人など、やはりそうはいないだろう。
そして日本人選手は、とかく4輪では、2輪でも最高峰で世界でチャンピオンを争える位置にいないのだから、それも仕方ない。
下位のカテゴリーで、日本人が世界の頂点に立っても「所詮、最高峰じゃないし」と見向きもされないような、そして日本のレースを軽視するような現状・・・。
それは、今でも「レースをスポーツと考えない」メーカーの責任が大きいのだと俺は思う。




































