このブログは今年中は更新しないつもりでいました。
モータースポーツ・ファンである自分が、最近のブログでは批判的な事しか書いていないという事に疑問を感じていたからです。
ですが、今回の事は自分としても記事にしておきたかったので、こうして書いています。
なお、今回の記事も難い内容であり、いちレースファンの想像と理想を書いているに過ぎないという事をはじめにご理解して下さい。
脇阪寿一氏が、現在の所属チームであるトムスを離脱する事を匂わせる記事をブログに投稿しました。
昨今、日本のモータースポーツ界を活性化させたいと活発に行動されている脇阪氏ですが、やはりそこにはいろいろなご苦労があるようです。
まあ大人のする事ですし、いろいろな思惑があるのは仕方ない話だと思いますし、理解してくれる人もいれば、してくれない人もいるのは当然でしょう。
しかし、そこになぜ「チーム移籍」の話が出てくるのか・・・?
モータースポーツの活性化として動く事が、どうしたらチーム移籍に結びついてくるのか・・・?
それを考えてみたのです。
・・・というか、自分の中では即座に「ある要因」が思い浮かびました。
それは「トムスがトヨタのチーム」だから。
脇阪氏が行っている行動というのは、「日本のレースを活性化させたい」という事なわけですが・・・。
しかしそれではメーカーの宣伝という意味ではマイナスとなり、更には日本のレース界の存続すら危ぶまれるという考え方が一部の人にはあるのでしょう。
特に、過去にメーカーの力で活動していた人には、脇阪氏の考えは理解し難いものなのかもしれません。
昔の人は恩義を重んじる傾向がありますからね。更にいえば環境を変える事に抵抗を感じるのも昔の人のほうが多いでしょうね。
そういった事が、脇阪氏の行動に大きな壁となって立ち塞がっているというのが現状なのでしょう。
そして自らがメーカーチームに所属しているという矛盾も感じているのかもしれませんね。
正式発表はまだどこからも出てきていないので、脇阪氏のチーム移籍が本当なのかはまだわかりませんし、脇阪氏の今回のブログにも詳細は語られていないので、どういう経緯でそうなったのか、チーム(メーカー)側から言い出したのか、脇阪氏から言い出したのかもわかりません。
しかしどちらにせよ、移籍が現実となった場合は、その事が大きな理由だと想像します。
移籍となった場合、おそらくはメーカーの息がかからないチームへと行く事になるでしょう。
正直、GT500クラスチームへの移籍はないでしょうね。500はすべてのチームがメーカーと繋がっているのですから。
もしも500チームへ移籍するとするならば、そのメーカーは脇阪氏の考えを全面的に支持するといういう意思表明をしたも同然だと言えると思います。
ここからは俺の思う理想。
「日本のレースはメーカーに支配されている」というのが俺の考えである事は、このブログを読んでいただいている方には知ってもらっていると思います。
メーカーの宣伝のためにレースがあり、メーカーの車を走らせるためにチームがあり、そのメーカーの車を運転するのはそのメーカーの息がかかったドライバー達・・・。
この状態を「支配」と言わずしてなんと呼ぶのでしょうか?
そう、すべては「メーカーが車を売るための宣伝」なのです。
チームもドライバーも、すべてがメーカーの雇われみたいなものなの。
もっとも、本人達はそんな事は思っていないとは思いますが、よく考えればそれは事実であると認めざるを得ないのではないでしょうか。
レース界を活性化させるためには、「メーカー依存からの脱却」が最重要です。
それは今までの考えを180度変えることですが、それをしない限りはいつまでもレースは「マニアの集まり」からは抜け出せません。「モータースポーツ」という言葉が一般に理解される事はないと断言できます。
といっても、メーカーがいなければレースはできないのも事実なのです。
勘違いしないでいただきたいのは「メーカーからの脱却」というのが「メーカーを追い出す」という意味ではないという事。
つまり、「レース」にメーカーが「協力する」という形が理想だと思うのです。
もちろんメーカーもビジネスですから、利益に結びつかない事に協力はしないでしょうね。
「車が売るためにレースをやっている」わけであり、その出資に見合わないから規模や予算が減っていくというのが現状です。
しかし、逆の考え方もできるのではないでしょうか。
レースが盛り上がる事でその車に憧れ、その車を購入したいと考える。
もちろん高額なスーパーカーは庶民に買える代物ではありませんが、モータースポーツが活気づけば走る楽しさに興味を持ってくれる人も増え、その結果ライトウエイトスポーツ車も売れるようになるのではないでしょうか。
正直、モータースポーツというものは資金的に誰でも手が出せるというものではありません。ファンを増やすいちばんの要素は「憧れ」です。メーカーは、その憧れである道具を用意する、それだけでいいのではないでしょうか。
そしてレースを主催するものは、メーカーの力を借りる事なく運営する事を心がけるべきです。
メーカーの車を走らせたいからレースを開催するのでしょうか?違いますよね。
モータースポーツにメーカーは関係ありません。その競技を運営するものとして、参加するメーカーを牽引するリーダーシップが著しく欠けているのです。
そして、メーカー主導のスカラシップ制度は廃止するべきです。
といっても、スカラシップを無くせと言っているわけではありません。
日本のレース界を考えたスカラシップ制度を導入してほしいのです。
メーカー主導のスカラシップでは、それ以降はそのメーカー系列のチームしか所属ができなくなる。これは選手にとっては金と引き換えに活躍の場を限定される事になります。
スカラシップとは別の話になりますが、今年のFNで松田次生がシートを得られませんでした。
彼は日産系のチームに所属していますが、そのチームで他のドライバーを走らせる事になりシートを得られなくなってしまいました。他のチームで走りたくても、メーカーの息がかかった選手で他チームのシートは埋まってしまい、レースに出場する事が出来なくなってしまった。しかし、ファンは松田が走れない事を望んでいたでしょうか・・・?
移籍の間口を広げる事はスポーツ選手として不可欠な事だし、そのスポーツにおいても重要なことだと考えます。スポーツ選手がメーカーのお抱えでは、やはりスポーツとしての魅力は薄れてしまうと思うのです。
そしてなにより、モータースポーツは「スポーツ」なのだという事をなによりもいちばん大きくアピールする事が大切なのだと思います。
そのためにも、レース以外の場所ではメーカーが団結して、そのスポーツを活性化させようという姿勢が大切だと思うのです。
最後に言っておきます。
俺はメーカーの作った車が好きなのではありません。
メーカーのお抱え運転手が好きなわけでもありません。
ただ純粋に、競い合いをする姿が好きなのです。