オートスポーツ編集者ト4輪レースコンストラクター「童夢」の林みのる氏が、ウェブ上で言い争いをしているのをご存知だろうか。
事の発端はオートスポーツウェブに編集者が投稿する「まったり通信」なるもので、来季からF4というミドルフォーミュラカテゴリーニカーボンモノコックの使用が認められるが、高価な素材を使ってしまったら参戦コストが上がって台数が減ってしまうんじゃないか、F4の将来が心配、というような記事。
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これに林みのる氏がコラムにて叱責すると共に、「そんじゃあ、おたくらはどうしたらいいと思うわけ?」と公開質問状を投げつけた。
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それに対してオートウェブは「まったり通信」内で返信し、その返信に対して林氏も即座に返信の投稿をしている。
とても面白い内容であると共に、見るもの、行うもの、作るものの3つの見解がまったく違う方向に向いていると感じた。
林氏は自動車メーカーにしがみついている日本のレース界に非常に嫌悪感を感じている。
その脱却のためにはレース業界で経済効果を生み出さないと駄目だと感じているようだ。
それに関しては僕も全く異論はない。そのような状況を作り出せれば、少なくともメーカーの顔色を伺ってわざわざ性能調整とやらで八百長まがいなレースをする必要もなくなるだろう。(ちなみに、林氏は過去に同じコラムにてGTの馬鹿さ加減を書いたこともあるというのは結構有名な話)
利益を作るには者を作って売らなければならないし、中古のマシンばかりが走っているカテゴリーが魅力的なわけがない。中古があるということは新しいものが売れるから中古が出来るわけであって、そういう経済事情もロクに書いてないのに偉そうなこと言うな、という考えもあるようで、これに関しても確かにその通りなのだ。
これだけだと僕が林氏の言っていることに100%賛同していると思われるだろうがそうではない。
林氏は「技術競争こそが自動車レースを活性化させる最大の要因」と捕らえているように感じるが、それは非常に疑問だ。
GTは車好きが集まるマニアなものだしいうことは以前このブログにも書いた。
しかし、車好きはレース好きより多いのであることも事実だ。
だからこそ、GTにはあれだけの集客が出きてFNではできないのである。
技術競争を最大のウリだというのは職人らしい考えだとは思うが決して万人受けすることは出来ないだろう。
そもそも、フォーミュラ4というカテゴリー自体が魅力のないカテゴリーになってしまっているのも事実だ。
ドライバー育成ノタメニ3大メーカーが合同出資して行う「FCJ」。
参戦費用はF4よりも安く、うまくいけば上のカテゴリーへ上がれるスカラシップもある。
参戦者からすればどちらが魅力的かは明白だろう。
ただFCJは育成のためにあるカテゴリーであり、参戦するに至るまでは過去の成績での選抜や年齢制限があり、誰でも出られるというものではない。
F4の明確な存在意義を作るとするならば、FCJへ乗るための実績作りの場として捕らえたほうが自然だろう。
もっとも、それは本気で上へ上がろうとする人の場合であり、F4のようなカテゴリーは「エンジョイ派」も確実に存在するだろうし 年齢制限でFCJに乗れないものがF4で走ることもあろう。
個人的にはF4にカーボンモノコックを採用することには賛成だ。
このようなミドルフォーミュラの場合、ステップアップを目指すならばそれなりの費用を費やすことも必要だろう。
それは林氏もコラムに書いていることだ。
どのみちエンジョイ派に負けているようでは上には行けないのだし。
しかし、僕には別な考えもある。
そもそもスカラシップなんてものがほとんど存在しなかった時代、本気で上を目指す者が「いいものが手に入らないから」と夢を諦めていたかといえばそうではない。
特にスカラシップが常識化した今では忘れられている事だが、最初はどんなドライバーでもプライベーターだったはずだ。
中古のマシンで光る走りをすればワークスの目に留まるかもしれないというハングリー精神が昔のドライバーにはあったのではなかろうか。
そういう意味では新しいマシンが出るということはドライバー能力を見極めやすくなるかもしれないだろう。
スカラシップというぬるま湯に頼っているものより強いドライバーを育成することも可能なはずだ。
F4でいい走りをしたものがFCJで強さを見せればF4の存在意義も大きくなっていくはず。
さて、ちょっと文章が支離滅裂となりつつあるので今回は一旦ここで切ることにしよう。
続きはまた次回。