水や他の液体は飲み込んですぐに胃を通過します。
胃の活動は食後2時間で最高潮に達します。まばらな穀物は2、3時間で通過します。
ところが、厚手の肉は6時間ほども長くとどまります。勤勉な胃は沢山の厚手の肉、また乱暴で
イライラさせられる食物や飲み物に阻まれると消化活動が停滞してしまいます。
食道の後部(胃の噴門部分の上)に達するほど詰まってしまうと、かすがいが閉まり、“満腹感”を覚えるのです。胃が消化を終えると、消化されたものは胃と十二指腸の間の弁である幽門を通って出て行きます。
十二指腸を抜けて小腸に達すると、小腸は、送られてきたものを輪になった筋肉で絞り出して小さく分解し、混合します。そして振子運動で食物をかき混ぜ、蠕動運動で器官に沿って動かしていきます。
小腸を1回の食事が通過するのに3、4時間かかります。消化活動が最高潮に達するのは食後
8、9時間もかからない。仮に、朝食を食べる人で考えれば、夕食の頃には小腸では、朝食で食べたものを消化し終えていることになります。
小腸を通り抜けた食物は液状になって約1.7メートルの長さの大腸へと送られて行きます。
大腸では約10~20時間とどまることとなります。
その間、液状の食物から水分が吸収され、腸内の善玉細菌によって消化が不十分な食物から
ビタミンやアミノ酸、ホルモンが製造されます。その際に、善玉菌は副産物として水素ガスや
炭酸ガスという無害で無臭のガスを出します。これが私たちの臭くないオナラの正体です。
一方、消化が不十分な状態の程度がひどい場合、それらのタンパク質は悪玉菌の餌になります。
悪玉菌はそれら連鎖の長いタンパク質を餌にして、硫化水素やアンモニアなどの異臭ガスを出します。
これは猛毒の神経ガスで、周辺の腸壁細胞は死滅し、血液に溶け込んで全身に回ると、
さまざまなところで遺伝子に傷をつけ、癌化の原因などを作り出します。
この悪玉菌の作り出す神経ガスが臭いオナラの正体です。
更には、消化がまったく不十分な場合には水分の吸収が不十分になり、軟便となりますが、
更にひどい場合には下痢となります。
ダイエットを行う場合には、健康状態にも十分に気を配る必要がありますので、オナラが
臭くないかどうかは、大きな目安の一つになります。
もう一つは大事なことは大便の観察です。
やわらかくなく、固くなく、色つやがよく、ある程度長いもので、形がよい大便が健康的な良い大便です。
ダイエット期間中、オナラが臭かったり、大便が健康的なものでなければ、そのダイエットは
失敗しています。
余談ですが、多くの方々は大便を食べ物のカスだと思っているようですが、実は違います。
食べ物は、殆どグルコースやアミノ酸、脂肪酸やグリセリンに分解されて吸収されてしまいます。
カスは、せいぜい人体では消化されない食物繊維くらいです。
(あくまでも健康体においてですよ。不健康な人はタンパク質など、多くの未消化の栄養物が含まれます。)
大便の70~80%は、大腸菌など腸内細菌の死骸と腸壁の細胞の死骸なのです。勿論、一部生きた菌(悪玉菌や善玉菌)も混ざっています。ダイエットを行う前に、今日ご紹介した程度の体の中の仕組みの概略を知っておいた方が好ましいのです。
原理原則を知れば、自分勝手な解釈のダイエット方法はとらなくなることでしょう。
楽しみながらダイエットを行うことはとてもいいことですが、あくまでもそのダイエット方法が間違っていないことが大前提です。
「楽しみながら」に比重を置き過ぎるあまり、その方法の多くは聞きかじりのアイデアをミックスさせた自己流の間違ったダイエット方法になっています。
単にダイエットに失敗するだけならば、ご愛敬で済ませることも可能ですが、多くの場合には内臓などにダメージをもたらしていますので、後々多様な成人病に悩まされる原因となってしまいかねません。
それ故に、思いつきの出鱈目な方法でダイエットをやるくらいならば、いっそのこと初めからダイエットなどやらない方がいいくらいだ、とも言えるのです。