先週一瞬、教育・子育てブログランキングが100位以内になっていて、「100位以内になったら一つ偉そうな事を書こう!」と思っていたので一つ偉そうな子育てTIPSを書こうかと。とは言っても、私が自分で作り出した名言ではなくて、先達の名言から精神科診療と子育てで腑に落ちているものを紹介して解説するだけですが。

 

というわけで今回の名言はこちら

成熟とは、「自分はかけがえのない唯一無二の存在である」と「自分は取り替えの効く社会の歯車の一部にすぎない」という大いなる矛盾の両輪に違和感なく両足を乗せて立っていられる事である。 

河合隼雄

 

これはどちらかといえば精神医療をしていて納得!という感じの言葉。周りと適合出来ない「俺出来る!」も困りますし、根本の所で自分が好きではないのは過剰適応傾向になりやすく精神的な不調をきたしやすくなります。

ちなみに精神科で問題になる数としては「唯一無二の存在である」という部分が揺らいでいる人の方が多い印象。

 

ここで以前書いた名言

「子供の教育において第一になすべきことは、道徳を教えることではなく、人生が楽しいということを、つまり自己の生が根源において肯定されるべきものであることを、体に覚え込ませてやることなのである。生を肯定できない者にとっては、あらゆる倫理は空しい。この優先順位を逆転させることはできない。」(永井均『これがニーチェだ』)

 

を足して考えると、子供の心の中で育てていく優先順位としては、自己肯定感⇨社会との適応、の順の方が正しいのでは?というのが最近の解釈。そして、ここで自己肯定感についてもう一つ。

 

自己肯定感を高める、という事について『セルフコンパッション』という考え方。

自己肯定感というと「自分は出来る、自分は有能だ」という考え方になるが、セルフコンパッションはあえて訳すなら「自己への慈しみ」自分に起きたトラブルなどを誰にでもある事で、同じように休んだり失敗しても良いのだ、という考え的なもの。(2022年日本精神神経学会の講演会より)→確かにうなづける。自分がとにかく褒めて伸ばす、という教育には反対なタイプなのもあるのかもしれないが。自己肯定感だけが高く、セルフコンパッションが低いというのが、不適応の温床になりそうな感じがする。

ちなみにこのセルフコンパッションと従来の自己肯定感について、子供のどの体験と相関があったか?という研究があり、

セルフコンパッションは「自分が困っている時に親や友人などが助けてくれた」という体験と、

従来の自己肯定感は「友人などと何かをやり遂げた」という体験と相関があったらしい。

つまり、簡単に言うと助けられた体験があった方が、自分で自分を助けてあげやすい

という事で、成功体験ばかりを追い求めるタイプの自己肯定感を増す子育てのピットフォールとなりそうなので気をつけておいた方が良いかもしれない。

 

実はこのセルフコンパッションの記事にはこの話を聞いた2022年にも備忘録として記載しているのだけれど。

本当に子育てでも一般社会でも通じる名言(と考え方)3つだと思っているので、100位以内記念で記載。