強くカンショウされたカンショウ植物を大量に輸入したところ、カンショウ材もろくに入っておらず、ほとんどの鉢が割れていた。抗議を申し入れるも、反応はなし。よく調べてみると、どうやら相手はとんでもないカンショウだったようで、ムダとは思いつつ直談判に向かった。途中、飛行機から見えた海辺のカンショウは、とても美しく、故郷の海を思い出して妙にカンショウ的な気分になった。

   父はどうしているだろう。カンショウの強い面を押さえ、孤独を愛して人のカンショウを嫌い、いつも静かに音楽をカンショウしていた父には、人生をカンショウしているようなところがあった。そんな父に、久しぶりに手紙でも書こうかと、いつも持ち歩いているレターセットを取り出し、まずカンショウと書き付けた。


   ちょっとムリがありますかね。(笑)


   僕の想定は、次の通りです。


  強く勧奨された観賞植物を大量に輸入したところ、緩衝材もろくに入っておらず、ほとんどの鉢が割れていた。抗議を申し入れるも、反応はなし。よく調べてみると、どうやら相手はとんでもない奸商だったようで、ムダとは思いつつ、直談判に向かった。途中、飛行機から見えた海辺の環礁は、とても美しく、故郷の海を思い出して、妙に感傷的な気分になった。

   父はどうしているだろう。癇性の強い面を押さえ、孤独を愛して人の干渉を嫌い、いつも静かに音楽を鑑賞していた父には、人生を観照しているようなところがあった。そんな父に、久しぶりに手形でも書こうかと、いつも持ち歩いているレターセットを取り出し、まず、冠省と書き付けた。

    もちろん、内容は完全にフィクションですよ。