面接官『我が社を選んだ理由を教えてください。』
この質問に、果たして何の意味があるのか。
そんなもの待遇が良いからに決まっているし、ここで話される志望動機のほとんどはその場しのぎのためにへつらった後付けのおべっかでしかない。
同じ服装、同じ髪型をした似たような男女がそれぞれおべっかを述べていく。
こんなくだらない行為の中から、いったいその人の何がわかるというのだ。
結局はなんとなくの雰囲気と、履歴書の内容の充実度で判断しているだけではないか。
お勉強ができて、海外留学経験があって、ボランティア経験がある人が、必ずしも優秀で自社に有益であると言えるのだろうか。
なぜそこでしか判断しようとしない。
だから『使えない新人』や『給料泥棒』という言葉が生まれたのではないかと思う。
先日、ファックスを送るためにコンビニへ出向いた時のこと。
私の家にはファックスがないため、いまいち細かい仕様や使い方がよくわからなかった。
そこで店員に声をかけた。
私と同い年くらいの若い女性。
とてもテキパキしていて、操作手順や設定方法などを丁寧に教えてくれた。
その店員はレジを任されていたため、その後すぐに持ち場へ戻ったが、私の作業が終わる頃を見計らって『何か問題ありませんでしたか?』とわざわざ聞きに来てくれたのだ。
この女性がなぜコンビニでアルバイトしているのかは知らない。
でも、彼女が仕事ができて気の利く人間であることがよくわかった。
あえてフリーターとして働いているのかもしれないが、そうでないとして彼女を雇わない会社があるのならば、その会社は見る目がないと言わざるを得ない。
仮に私が一企業の社長であったとしたら、是非とも彼女を採用するだろう。
働くことに関して優秀かそうでないかというのは、本当は実際に働く姿を見なければ判断できないことなのだ。
ここは日本だと言われてしまえばそれまでだが、海外には職業体験後に面接という流れの採用方法をとっている企業が多数あるのだとか。
これはとても合理的な方法だとつくづく思う。
テンプレートのような経歴と雰囲気だけで判断する日本の採用方法がいかに非合理的で一面的なのかがよくわかる。
企業が人を多面的に見ようとしなければ、日本の雇用の現状は改善されていかないのだと考えさせられた。