先月の6月某日。
7/7に長野で、何度もライブを観に行っている
大好きなミュージシャンのライブがあることを
知った。
普段は地方のライブにはほとんど行かないの
だけど、対バンの相手は20年くらい前にCDを
買ってよく聴いていた女性アーティスト。
透き通った声で歌う悲しい曲や希望の歌に
とても引き込まれたのだった。
こちらはかつて300回くらい聴いた曲です。
久々に彼女の歌を聴いてみたい。
ライブの場所は長野駅の近く。
お二人とも都内や関東近郊でもよくライブを
されているようなので、関東在住のじぶんから
すると無理に長野に遠征する必要は無かった。
だけど、長野に行きたい!
なぜなら長野市は、
ついこないだ(とは言っても4月下旬)の
長野マラソンのときに訪れた街。
4/20と21の記事です
長野行きを決め、チケットを1枚予約した。
夜のライブなので7日は長野に宿泊し、翌朝は
普通電車で長野の別の駅に向かう。
このブログであまり触れていないのだけど、
じぶんは趣味の一環として
国宝巡りもしているよ
今回観に行くのは青木村の大法寺と上田市の
安楽寺というお寺の三重塔。どちらも国宝。
そして、マラソンの練習のため毎月月間200km
走るようにしているじぶんとしては、お寺まで
電車やバスで行くのはもったいない。
しかしどちらもさすがに長野市から走るのは
遠すぎるので、近くの町まで電車で向かい、
そこからお寺まで走ることにした。
そして今日7/7。
新幹線に乗り、15時前に長野駅に到着。
あっつい中を宿泊するホテルまで約15分歩き、
ホテルが見えてきたとき、古書等が置いてあって
良さそうな感じの古本屋さんを発見
わたしは古本屋さんで古い本を探すのも好き
ザックを背負っていたし暑さで汗だくだったし、
そもそも明日たくさんの本を背負って走るわけ
にはいかないし、まずは軽めに本を眺めていた
ところ、むむむっ
カラーブックスの「文化財のみかた」
古くない。とりあえず中を開いてみたところ、
むむむ
国宝の写真が載っていた。何この偶然。
これは買えってことだなと迷わず購入。
先日の長野マラソンで来たときに善光寺には
行ったし、他には特に行きたいところは無かっ
たので早々にチェックインし、そのあとは部屋
でこのブログの記事を書き進めたりのんびり
過ごした。
しかし、古本屋さんで出会う本は一期一会。
ライブ会場とも近いので開場前に再度じっくり
本を見に行くことにした。それにその本屋さん
のある商店街が中々静かで良い雰囲気だった
ので、時間が余れば散歩がてら歩いてみたいと
思った。
開場時間の1時間半くらい前に部屋を出て、
古本屋さんに着いた
見始めて早々、72年発行の、昭和の雰囲気が
ムンムン醸し出されている写真がたくさん
載っている雑誌が気になったのだけど、
薄めだけど大判でザックに入り切らないので
諦めた。
単行本で何か良い本無いかな、とじっくり
棚を観た。欲しい本の有り無しに関わらず、
「おお、こんな本がある」など、気になる
本を見つけるだけでもとても楽しい
そして買うか迷うような本は大体高いの
だった。
読んでみたい本はいくつかあったのだけど
買いたい本は無く、本屋さんを後にし
静かな商店街をのんびり散策した。
まだ時間がかなりある。
今回の会場は整理番号が無く、そういうライブ
の場合、1時間くらい前から並んでいることも
あるのでとりあえず行ってみた。
しかし誰もいない。
一番乗りで入りたいという拘りは無いので、
更に少し散策することにした。
あの場所に行ってみよう、と思った。
ライブ会場は善光寺に近い場所にある。
ということは、長野マラソンの約5km地点の
坂道もとても近かった。
※公式HPのコース図です。
青く塗ったところが善光寺に向かう登り坂
です
少し歩き、広い坂道に出た。
てくてく下っていく。こんな広い道だったかな、
もっと狭かった気もすると思いスマホの
地図と公式HPのコース図を見たけれど、
この道で合っていた。
歩いて下りながら、ここの登り坂を走りたいと
思った。明日のランのためにランニング
シューズを履いていたし、ランニングウォッチ
も付けていた。服装はTシャツにロング
スカートだけど何kmも走るわけではないので
問題ない。
しかし待てじぶん。今歩いているだけでも
蒸し暑くて汗ダラダラなのに、
走ったら更に汗だくになってしまう。
この後はライブなのに。
長野に何しに来たんだ。
でも、過去に何度か長野に試走に来たけれど
この坂道は大会でしか走ったことが無い。
ここにいる今はかなり貴重だ。
走ってみることにした。
坂を下り切った交差点でくるりと振り返り、
ランニングウォッチのGPSをセットし
スタート
長い坂をスタスタ登っていく。
登りながら思い出した。いや、忘れていたわけ
ではないのだけど、そうだった、とハッと
気づいた。
わたし長野で。長野マラソンに向けて、極寒の
冬の早朝でも、疲れて帰った仕事からの帰宅後
でも、何とか外に出てたくさん練習したのに、
本番は全然ダメで、
わたし今、じぶんにとってとても大きな存在の
長野マラソンのコースを走っているんだ。
本番とは違い、途中で信号待ちで止まったり
しながら坂道を登り切り、ランニングウォッチ
の計測を止めた。
左を向くと、参道の下り坂。
ここを下っているときの、拙い船で大海原に
出るときのような不安をいまだに覚えている。
来年は自信満々で笑みを浮かべてここを走れる
くらいになりたい。もちろんペースを上げすぎず金コーチが仰っていたように歩幅は小さく。
記録はこちらです。何だかデッカい写真になってしまった。