幼い頃、両親から教えられたことがある。

 

アートは見る(聴く)のではなく感じるのだということ。

とりわけクラッシック音楽が好きだった母は、

演奏の素晴らしさはもちろん、目を瞑れば音楽の向こうに、どんな風景が見える?と。

 

一方で関西人の私は、父に連れられ京都の美術館や寺社仏閣にもよく出かけた。

今思うと母と同じようなことを父も教えてくれた。

美術館では、その作品の素晴らしさとともに、作者がどんな時代背景で

どんな気持ちを込めてその作品を創作したのか?

また、その構図の奥にどんな物語が展開されるのか?

そうすることでもっと作品が楽しめることを教わった。

 

 

また、寺社仏閣では、水墨画や枯山水を前に、心の目で見た時、

どんな季節の色彩で心に映るのか想像してごらんと教えられた。

 

今になって思えば、結局両親とも素晴らしい教育をしてくれたのだと思える。

 

般若心教の冒頭部分の『観自在』。まさにこれが基本なのかもしれない。

 

結局、アートというのは作家の世界だけではなく、

誰もが自分の心の中にある創造力なのだと。